自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)の人の助けになる その4

助けになってあげる

アスペルガー症候群の人の中にも、時間管理が得意な人とそうでない人がいます。得意な人はいいとして、時間管理が苦手な人の場合、どのようなことが生じるのでしょうか。

やるべき事をする時間は限られているのに、ぼんやりと物思いにふけったり、他のことに気を奪われたり、どうでもいいような細部にこだわったり、しなくてもいいようなことをしているうちに「時間がなくなって」しまいます。

時間管理が苦手ということは、乗り物に乗り遅れたり、人との待ち合わせの時間に遅れたりなど、遅刻の常習者になるかもしれません。

人からの信頼も失いがちなので、時間にルーズだとろくなことがありません。どのような対処方法があるのでしょうか。計画表や目に付く大きめの時計など、視覚に訴えるのはある人にとって良い方法です。

アラーム機能や振動機能などを用いて聴覚や触覚に訴えるのもいいかもしれません。あるいは、時間が近づいたら教えてくれるよう人にお願いしておくのもひとつの方法です。

助けを求めるのが苦手

すべてのケースというわけではありませんが、アスペルガー症候群の人の中にも問題が生じているにもかかわらず必要な助けを求めることができずに一人でなんとかしようとして疲れてしまう場合があります。

助けが必要なのに求めれずにいると、子供の頃であれば癇癪や不機嫌、問題行動、体の症状に、思春期以降であれば、さらに複雑化し、問題行動や精神的な症状に、大人では、うつ症状や、不安障害、心身症という形で表面化します。

必要な助けをいつ、どのように言い出したらよいのかなかなかわからないこともあります。そんな時はお互いの間で簡単なサインを決めておくのが助けになります。

決まったジェスチャーやsosカード、机の上に特定の物を置くなど援助が必要なことを知らせる方法を決めておくと、いつ、どのように助けが必要だと切り出すことが容易になります。

統合能力とマネージメントは苦手

今まで難なくこなしてきた仕事や作業に他の新たな作業や仕事が加わると、とたんに能率が下がり、挙句の果てには体調まで崩してしまうこともあります。

この場合にも、「視覚化」が助けとなります。図や表や文などの形で視覚に訴える形にすると、忘れにくく、混乱を避け、意識して行ないやすくなるのです。

メリハリのある対応

社会生活の中で、だれにも大小様々な問題が生じます。

アスペルガー症候群の人の場合も、悪気なく人の邪魔をしてしまったり、気に触るようなことを言ったり、思い通りにならないと強引だったり、自分の話を相手の反応にお構い無くずっとしたりという具合です。

幼い時には、物を投げる、大きな声で叫ぶ、暴言を吐く、パニックになる、自傷行為をするといった問題はよくあります。

思春期になると家庭内暴力や恋人への暴力などの問題が生じることもあります。大人になると、社会の中で上記のような失敗が本人の悩みとなり得ます。

誰に対しても同じことですが、好ましい行動には良い反応、そうでない言動には一貫してよく思っていないことを示します。

アスペルガー症候群の人がときに激しい問題行動を起こしたなら、どうにか早くそれを止めようと思い、本人の言動だけに注意が向きがちになります。

本人の間違った過剰な行動をやめさせるために表面的な対処の仕方をするならば、長期的には本人のためになりません。

表面的な対処の仕方とは、たとえば、力づくでやめさせようとする、本人の欲求をすぐに受け入れる、厳しく叱るなどです。

そのような表面的な対処でその場しのぎは可能かもしれませんが、問題行動の本当の原因に注意を向けない限り、本人の問題行動はエスカレートするだけでしょう。

問題行動は本人が発する何らかのメッセージである場合がほとんどなのです。

本人が問題行動によって何を伝えようとしているのか考えることは助けになります。

そして、問題解決のためにできることをしてゆくと同時に、同じ問題が発生したならば、問題行動ではなく、問題にならない方法で伝えてもらう手段を探る努力も大切です。

本人とともに感情のコントロールの仕方を学んだり、今までよりも質の高いコミュニケーションの方法を考えたりすることが役に立つのです。