自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)の子どもにやる気を出させる工夫

やる気を出させる

子どもの得意分野もいろいろですが、本人が得意とする分野、社会科であれ、数学であれ、理科であれ、苦手な子どもに教える機会はよいものです。

ただし、知っている専門知識ばかりでは相手は理解できないので、分かりやすく教えてあげるという前提が必要です。教えるという行為は相手がどこまで理解したか確認しながら進めていくことが求められます。

ですから、相手の立場になって考える良い訓練になります。役に立つという経験は、自己有用感や自尊心を高めるのに役立つのです。

また、ペットの飼育をすることに興味があるなら、これまた子どもの益になります。動物愛護の気持ちを育て、共感性や責任感を身につけるよい訓練になるからです。

教えられるより独学を好む

アスペルガー症候群は一般的に言うと、受動的に人の話を聞くより、自分から動いて試し、会得してゆくというスタイルです。

日本の学校の授業風景によくあるように、先生の話を座ってじっと聞くというのは割と苦手です。ですから、学習形式として、聞いて学ぶというより、独学で学ぶ、読んで学ぶほうを好み、そのほうが得意です。

このような理由で、指導する側が無理強いしても逆効果になる場合があります。継続する否定は子供たちのうちからやる気を奪い、嫌気を与えるものとなるのです。

教える側も一つの方法にとらわれず、いろいろと方法を変えてみることができます。押してダメなら引いてみるのです。手本を示してみるというのもいいかもしれません。

やる気を出させる工夫

この場合もやっぱり本人の関心深い分野への関連づけが役立ちます。とはいえ、バランスというのはいつでも難しいもので、子どもが興味を持った分野に対してこちらの側が過剰な期待をかけすぎてしまう場合があります。

例えば、本人が興味を持った分野に関する本や教材を与え過ぎたり、次々と課題を与えすぎてしまったりという具合です。本人を追い越さない程度の控えめの応援が大切なのです。

実際の学習レベルでは、基礎的なことを十分に理解できていないこともあるので、低いレベルから始め、評価やささやかなご褒美で持続させ、本人に自信をつけさせるというのがよいかもしれません。

本人が到底理解できないような事を学びたがるかもしれません。そのようなとき、教える側はやめさせようとするでしょうか。危険なことでなければ、やってみさせるのも良い方法です。

自発的なやる気は目を摘み取るともったいないので、自尊心ややる気に配慮してチャレンジのチャンスを与えてあげてください。