自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)の子どもたちの学習環境

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群の人の子どもの中に、刺激に対して気が散りやすいという症状をみる場合があります。

勉強していても、自分の興味ある内容には並外れた集中力を発揮する一方、関心が薄い事に対しては、他のものにすぐに注意を奪われてしまいがちです。ですから、本人の特性に合わせて、集中しやすい環境作りが大切です。

窓よりも壁に向かって机を置いたり、不必要な音や騒音がないような環境、机の上や目に入る領域にできるだけ物を置かないようにすることが助けになるかもしれません。

また、わからない問題に行き当たった場合、子供たちの集中力はそんなに長くないので、わからない所をずっと考えていると集中力が切れ、嫌気が差してきます。度々そういうことが続くと、勉強嫌いの傾向が強まりかねません。

ですから、こちらの指導法としては、「3分考えてわからないときは手を挙げて合図する」といったようにあらかじめルールを決めておくのは助けになります。

また、本人の性格を考慮に入れて「手を挙げて合図」というところを『「?」マークをつけておく』という書き込み式でもいいでしょう。

このような方法をとることにより、一箇所での膠着(こうちゃく)状態を回避し、脱線を防ぐことができます。

頑張った後には「お楽しみ」「ご褒美」などを用意しておくことも子どもが頑張る動機となり得ますから、子どもの性格によってはこの方法が功を奏します。

少しのヒントがあれば

勉強というのは、「あ、そうか」という「気づき」が一つの醍醐味です。この発見が多いほど、楽しめるものです。

逆にまずいやり方というのは、答えをすぐに教えたり、わからないことをずっと続けさせることです。

子どもが「発見」できるよう、絶妙のヒントを出してあげましょう。こちらが与えるのはヒントであって、答えではありません。ヒントは一つでなくてもいいのです。

アスペルガー症候群の子どもは理解力がまったくないのではなく、基本的な知識が抜け落ちているか、自分の思い込みにとらわれていることが多いようです。

答えにたどり着くために欠けている部分が何か、こちらの側に見極めが求めれますが、最初は控えめなヒントで、ヒントを増やしながら徐々にやりとりをしていると、その場合に何が欠けているのかみえてくるものです。最終的に本人が答えに行き着けるよう、助けることが目的です。