パニック障害 症例 田中さんの場合

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田中さんは気持ち良く会社のデスクの椅子に座っていました。突然、心臓の鼓動が激しくなりました。 あわてて座り直した彼の額に汗が吹き出します。田中さんは心臓発作に違いないと思いました。

事務所に誰もいなかったので、あわてました。それで電話の受話器をつかみ、妻に電話し、「大変なんだ!このまま失神しそうな気がする」と、あえぎながら言いました。

救急車で病院に運ばれ、診断を受けますが、身体異常はみつかりません。症状をみた鋭い医師が精神的な病を疑い、精神科でみてもらう運びとなりました。

初めての経験でしたが、精神科医の診断はおそらくパニック障害だろうということでした。これが、田中さんの経験した最初のパニック発作でした。

パニック障害は1回きりでは終わらない

残念ながら、これが最後ではありませんでした。後日、レストランやショッピングセンターでも同じ気分に襲われました。友人を訪ねているときでさえ、またパニックが襲ってきました。

やがて家庭だけが、田中さんにとって唯一の“安全な”場所になりました。なかなかよくならないので、彼はだんだん落ち込むようになりました。「自殺を考えたこともあります」と告白しています。

しかし、あきらめることなく、自分でパニック発作と広場恐怖症のことをよく勉強し、医師と協力しました。そうしているうちに少しずつですが、症状の改善が見られるようになっています。