自傷行為を行う人の背景や特徴

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「自傷行為」とは、「自分を傷つける行為」という字のごとく、自分の体を切ったり、焼いたり、たたいたり、かきむしったりするなどして故意に傷つけることいいます。

自傷行為を行なう人の大半は若者で、年々その数は増加しています。そのような行為はかつて、奇妙な流行やカルト宗教と結び付けられていました。

しかし最近になって、リストカット(手首を切る)などの自傷行為がよく知られるようになり、この問題を抱えていることを明らかにする人の数も増えています。

自傷行為で命を落とすことはまれですが、危険であることに変わりはありません。大人になってからも自傷行為を続ける人もいます。

もしかしたら、身近にいる人や自分自身が自傷行為をしているかもしれません。自傷行為の原因や背景について考えてみましょう。

背景

どのような人が自分を傷つけてしまうのでしょうか。背景はじつに様々です。

問題がある家庭で育った人が自傷行為をすることもありますし、安定した幸福な家庭で育った人がすることもあります。

学校の勉強に付いていくのが難しい若者もいれば、成績の良い若者もいます。問題を抱えていることがほとんど分からない場合も少なくありません。

苦しんでいる素振りなど見せないこともあるからです。また、自傷行為の程度も人によって異なります。自分を傷つけるのが年に一度だけの人もいれば、平均して日に二度という人もいます。

自傷行為をする人は若者中心で、性別でいうとこの問題はおもに思春期の少女に見られます。しかし、男性の数も以前考えられていたよりも多いことがわかっています。

共通する特徴

このように、自傷行為をする人の背景はさまざまですが、幾つかの共通の特徴が見られるようです。

それは、自傷行為に及ぶ若者が大抵、無力感を抱き、人に自分の気持ちを打ち明けることができず孤独感や疎外感・不安感を抱え、自尊心が弱いという特徴です。

思春期の若者であれば、誰でもこうした特徴をもっていますが、自傷行為に走る若者は、そのような葛藤がとりわけ強いようです。

苦しい気持ちを言葉で表現したり、信頼できる人に打ち明けたりすることができないため、学校でのプレッシャーや、仕事上のストレス、家庭の不和などに押しつぶされそうになります。

解決策が見つからず、相談できる人がいないと感じます。やがて、精神的ストレスに耐え切れなくなります。そして、あることを発見します。

自分の体を傷つけると感情的な苦しみから幾らか解放され、少なくともしばらくの間は、やっていけるように思えるのです。