摂食障害 完璧な体型を追求しすぎ? なりやすい性格

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スリム信仰

テレビに登場するようなファッションモデルは、ふつう背が高くてスリムで、そのような容姿が繰り返し人の思いに刻まれます。そうした「好ましい」体型の持ち主が、様々な商品の売り込みに使われます。

今日の若い女性が1日に目にするひときわ美しい女性像は、母親世代の女性が青春時代を通して目にしたものより確実に多くなっています。こうしたイメージをいつも植え付けられていると、良くない影響を受けることもあります。

例えば、自分の体型に満足できなくなり、気にし過ぎるようになりかねません。「理想のスタイル」になるためならどんなことでもする若者たちもいます。事実、ダイエットは女性にも男性にもかなりの人気があります。

テレビやファション雑誌の中に登場するようなモデル体型になれるのは実際にはほんの一握りの人だけです。ところが、非常にスリムな体型が礼賛されるため、それにとらわれてしまう若い女性が非常に大勢います。

拒食症への歯止めの利かない坂道を転げ落ちていった人もいます。かつて拒食症だったスペインのファッションモデル、ニエベス・アルバレスは、「体重の増えるのが死ぬより怖かった」と打ち明けています。

体型に関する不健康なイメージは、注意しないと、摂食障害をはじめとして、栄養不良、自尊心の低下やうつ状態などにつながりかねません。

もちろん,拒食症や過食症などの摂食障害を引き起こす要素はほかにもいろいろあります。しかし、この「スリム信仰」にもいくらか責任があるのではないでしょうか。

睡眠を十分に取る

毎日の睡眠は身体にとって様々な影響を与えますが、食べることと、睡眠の関係についてはどうでしょうか?

2011年3月に発表された米コロンビア大学の研究チームのある研究報告によると、もしかしたら食べすぎの一因は、睡眠不足にあるのかもしれないということです。

研究によると、睡眠不足の人はそうでない人に比べて、1日あたりおよそ300キロカロリー多く消費したといいます。

この余分に摂取する300キロカロリーというのは、慢性的にとり続けると、急激かつ間違いなく体重が増えてしまう量です。

追加で摂取したカロリーの多くは、大抵、アイスクリームやファストフードといった高脂質のもので、その影響は男性よりも女性のほうが大きかったそうです。食べすぎや体重増が気になるときは、十分な睡眠を心がけるといいかもしれません。

なりやすい性格

この病気の患者の性格を分析すると、努力屋の人が多く、高いプライドの裏に挫折感や空虚感が隠れていることが多いので傷つきやすいです。

よく言われる「まじめな優等生」タイプで、学校でも家庭内でも「周囲に気をつかう良い子」です。何事にも一生懸命に取り組み、完璧にやらないと気が済まないことが多く、負けず嫌いで融通がきかない一面もあります。

家族や周囲の人

摂食障害の人に家族や友人などが警告しても、本人はなかなか耳を貸そうとはしません。ここで、無理にさせようとするのはプライドを傷つけ、逆効果なのでやめてください。

多くの場合に家庭内暴力、幼児返りが現れ、母親に甘える行為が見られますので、特に母親は甘えてくるときは十分甘えさせてあげるなど、もう一度育てなおしをするくらいの心構えが大切です。

また、家で一人で食事をしていると、摂食障害になるリスクが増します。もちろん、家族で一緒に食事をしていても摂食障害になることがありますが、一緒に食事を取ることが習慣になっていれば、大事にされていると感じやすくなります。

もし、問題に陥ったとしても相談しやすいかもしれません。また、体型の不満からくる自信のなさや自尊心の低下などに陥りにくくなります。

体型のことよりももっと大切なものがあることにきづかせてくれたり、体型のことなど忘れさせてくれることさえあるのです。家族での食事は、愛情深くて温かい家庭環境を生み、それが安心感を与える結果になります。

早めに専門家に相談

拒食症は体が必要とするのに食べない、過食症は体が必要としないのに食べてしまう。この状態はどちらにしても心療内科や精神科などで医師の助けを必要とします。緊急の場合、入院も覚悟しなければなりません。

どちらも長年かけて形作られてきたものですから、治療には長期間かかりますが不治の病ではないので、失敗してもあきらめずに続けてゆく時、摂食障害から完全に回復することができるのです。

この病気は、本人の体型に対する考え方や痩せたいという強い願いが関係しているため、問題を根底から見直す必要があります。

ただ、周囲が無理に治療しようとしてもあまり効果がないようです。というのは、治療が成功するのは患者が治療を望む場合だけだからです。

ある統計によれば、摂食障害の犠牲者の実に18%が死亡しているとのことですから、決して甘く見てはいけないものなのです。