産後うつ病の原因

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産後うつ病には、明確に特定された単一の原因はありません。身体的要因と感情的要因の双方が関係しているものと思われます。

一つの身体的要因として、出産後24時間から48時間以内に、エストロゲンやプロゲステロンの値が急に下がって受胎前を下回り、体の生理的状態に急激な変化が生じることが考えられます。

これが、うつ病を引き起こすのかもしれません。月経前に気分の変動や緊張が引き起こされるのとほぼ同じです。

甲状腺から分泌されるホルモンの値も産後に低下することがあり、結果として、うつ病によく似た症状が現われる場合もあります。

興味深いことに、産後うつ病の原因として、栄養のアンバランス、おそらくビタミンB複合体の欠乏が考えられるとしています。疲労や睡眠不足も関係する場合があります。

出産後の時期は、活力の低下や不眠のために、ささいな問題が実際よりはるかに大きな問題に思えることがあります。

出産前はマタニティー・ブルーを経験せず、夜もよく眠れたのでうまく対処していた物事も、扱いにくくなって挫折感を抱く人もいます。

計画外妊娠、早産、自由の喪失、容姿の衰えに対する心配、周囲からの支えの不足など、感情的要因もうつ病を助長しかねません。

母親であることについての様々な俗説

加えて、母親であることについての様々な俗説も、憂うつ感や自分は母親失格であるという気持ちを抱かせることがあります。

例えば…

育児の技術は生来備わっている、

親子の絆はすぐに生まれる、

赤ちゃんは完璧でぐずったりしない、

出産した母親は完璧でなければならない、

…といった考えがあります。

しかし、実生活はそうはいきません。育児の技術は学ぶ必要がありますし、親子の絆を築くには、たいてい時間が必要です。比較的手のかからない赤ちゃんもいますが、手のかかる赤ちゃんもいます。完璧な母親やスーパーママなどいないのです。

産後うつ病の一因と見られる要素

ほかにも、考えられる産後うつ病の要素はいろいろあります。以下はその一部です。

1. 社会が母親にかける非現実的な期待

2. 家族や近親者にうつ病患者がいる

3. 結婚生活への不満や,肉親や親族からの支援の欠如

4. 自尊心の欠如

5. 一日じゅう幼い子どもの世話をするのが重荷に感じられたり、圧倒されそうになったりする