産後うつ病より深刻な産褥期(さんじょくき)精神病

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出産後に発症する病気で、産後うつ病よりは少ないものの、いっそう深刻なのが、産後精神病です。

この病気にかかった人は、幻覚や幻聴を体験し、現実と妄想との区別がつかなくなります。とはいえ、断続的に正気に戻り、その状態が数時間あるいは数日間続きます。

どのような原因でこの病気を発症するかについては、はっきり分かっていませんが、ホルモンの変化によって引き起こされる、遺伝的な脆弱性が最も有力な要因ではないかと見られています。

1000人中1~2人

産褥期(さんじょくき)精神病と産後うつ病はどこが違うのでしょうか。

産後うつ病の発症率は1000人中、約100人で10%ほどと言われているのに対し、産褥期精神病は、1000人中、1~2人で0.1~0.2%と、産後うつ病ほど多くはありません。

産後うつ病の場合、発症のピークが産後2週間で、産後1年間は要注意期間であるのに対し、産褥期精神病の場合、産後数日以内に急性に発症する例から、平均的には産後2~3週間、遅い人でも産後8週間くらいの間に発症します。

症状としては、幻覚、妄想、錯乱などがあり、意味のわからないことを話したり、急に泣いたり笑ったり、動き回ったり、無口になって動かなくなったり、食事を取らなくなったりすることもあります。

産後うつ病と大きく違うところは、このような幻覚や妄想があるところです。症状が悪化しやすい、初妊婦に多いといった特徴があります。

入院治療

この病気は、自殺や無理心中などの危険性が高いので、入院治療する必要があります。この産褥期精神病も熟練した専門医にかかるなら、有効な治療を受けることができます。

産褥期精神病以外に精神障害がない人の場合、きちんと治療すれば予後がいいので、家族はあせらずに穏やかな気持ちで見守り、赤ちゃんの世話や家事などを手助けし、本人の負担が軽くなるように支えてあげましょう。