更年期障害の原因と症状

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ホットフラッシュ

更年期とは、閉経を挟んだ前後4~5年間くらい、年齢にして、だいたい45~55歳くらいまでの時期をいいます。この時期には、エストロゲンの分泌が次第に減少し、やがて停止します。

そのため、膣や外陰部の粘膜が萎縮して粘膜を保護している分泌液が少なくなり、粘膜が乾燥して性交痛や膣炎などを起こしやすくなります。

また、エストロゲンの停止などのホルモンバランスの変化により、自律神経の働きが乱れて、様々な障害がでます。このうち最も多いのは、「ホットフラッシュ」という一時的に顔や体が熱くなる症状です。

ホットフラッシュの時には、大量の汗が出ることもあり、これは、毛細血管の収縮拡張、体温調節、汗の分泌などをコントロールしている自律神経の失調によるものと考えられています。

ホットフラッシュを経験している女性の50%は、早くも40歳ごろから、月経がまだ正常にある間にそれを感じ始めます。

調査によると、大抵の女性は2年間ホットフラッシュを経験します。4分の1の女性は5年間、また10%の人は残りの生涯を通じてホットフラッシュを経験します。

その他、更年期障害には、手足の冷え・しびれ、頭痛、頭重、肩こり、息切れ、めまい、腹痛、耳鳴り、腰痛、倦怠感、目の疲れ・かすみ、動悸、食欲不振、また、排尿などの泌尿器科の症状や体を虫がはうような感じがするといった皮膚の異常などが起こる場合もあります。

こうした身体症状のほか、記憶力低下、不安、物事に対する興味低下、不眠、イライラ、性欲低下、落ち込み、集中力低下などの精神的な症状もよくあります。現われる症状の不快さやタイプには、かなり個人差があります。血縁関係にある女性の間でもまちまちです。

これはホルモンの量と、それが減少する速度とが人によって異なるためです。さらに、更年期にさしかかるころの女性の感情、ストレス、対処する能力、期待なども、人によって異なります。

うつ病を発症しやすい要因

更年期は生活や環境の変化も起こりやすい時です。子供が一人前の大人になって、親元を巣立ってゆくのが大抵この時期になります。

子供の独り立ちはうれしい半面、母親としての役割が終了してしまったというさみしさがあったり、それを生きがいにしてきた女性が生きがいを失ってしまったりすることがあります。

それが引き金となって不安、孤独感、うつ状態に陥ることがあるのです。これらを「空の巣症候群」といいます。更年期は老化を強く意識する時期でもあり、自分がだんだんと老いてゆくことへの不安もあります。

エストロゲンの低下により、女性としての自信を失ってしまったり、そういう自分を夫が裏切っているのではないかという猜疑心に苛まれて、夫婦関係が緊張することもあります。

また、年齢的に自分の親の介護や相手の親の介護に取り組むようになり、今までの生活になかった心身の負担が加わり、ストレスになることもあります。

こうしたホルモンバランスの変化や環境・状況の変化、気持ちの変化などがうつ状態やうつ病を引き起こす場合があるのです。