非定型うつ病(新型うつ) 怒り発作

キレやすくなる

温厚な性格の人でも、非定型うつ病になると、 怒り発作を発症するいわゆるキレやすい人になります。

もちろん、すべての非定型うつ病の患者が怒りを爆発させるわけではありませんが、 これも非定型うつ病患者の3割程度に見られる代表的な症状のひとつです。どんなことに対して怒りを感じるのでしょうか。

抑えられない怒り

彼らが感じる怒りは抑えられないものです。普通ならばやり過ごせるささいな事であっても、 我慢がならず、怒りが沸き上がってくるのです。

たとえば、レストランでなかなか注文の品が来ないときに、 普段であれば、「まだですか?」と尋ねるくらいなのに、 バカにされたと感じ、店長を呼び出し、 事情を説明させるほどの怒りをあらわにする場合があります。

沸き上がってきた怒りを自分では抑えられず、 怒りの理由も普通ではそこまで怒らなくてもいいような 小さな理由である場合がほとんどです。

そして、顔を真っ赤にして、実を震わせて、 大声で相手を非難するような怒り方も尋常ではありません。

相手が人の場合もあれば、物である場合もあります。 物であれば、力の限りを尽くして、破壊してしまいます。

この怒り発作が収まった後は、本人も自分は正気ではなかったと気づき、 激しく後悔し、自己嫌悪に陥り、うつ状態になるケースがよくあります。

アンガーアタック

この怒り発作は患者自身が本来持っている性格ではなく、 病気ゆえに生じるものです。この怒り発作は別名「アンガーアタック」と呼ばれます。

貝谷久宣著「非定型うつ病」によりますと、 アンガーアタックと診断されるには、一定の基準があり、 それは以下のとおりです。

・過去半年間、怒りっぽい

・過去半年間、ささいな事に対して、過剰な怒りを感じる

・過去一ヶ月の間に、他人に対して過剰な怒りをぶつけたり、激怒したことが1回以上あった。

・怒り発作において、以下に示す症状を4つ以上、少なくとも1回以上体験している

①他人の体を攻撃したい、もしくはどなりたいような気分

②発汗

③ふるえ、もしくは身ふるい

④胸の締めつけ、胸痛、もしくは胸部圧迫感

⑤まわりのものを投げたり、壊したりする

⑥頭がふらふらする感じ、めまい、不安定な感じ

⑦手足の感覚麻痺、もしくはうずく感じ

⑧心拍の増加、心臓がドキンドキンと打つ、動悸

⑨激しい恐怖、パニックのような感じ(いてもたってもいられない感じ)、不安感

⑩制御できない感じ、もしくは爆発しそうな感じ

⑪ほてり、赤面

⑫実際に他人の体を攻撃する、もしくは言葉で攻撃する

⑬息切れ、もしくは呼吸困難

難しいことかもしれませんが、 周囲の人はこの怒りが本人のせいでも、性格のせいでもわざとでもなく、 ただ病気ゆえのものであり、本人も苦しんでいますので、 本人を責めたりしないよう注意しなければなりません。