非定型うつ病(新型うつ) 子供時代

よみがえる記憶

非定型うつ病になってしまった人たちはどのような幼少時代を過ごしたのでしょうか。この病気になった人たちの過去に共通する何かがあるでしょうか。

ここでは非定型うつ病になった人たちの過去、子どもたちを取り巻いてきた環境について取り上げています。

母親との関係

一般的に子供は3歳くらいまで母親にしっかり抱きしめられて、 愛情と安心を与えられることが必要です。

非定型うつ病を発症した人の子供時代には共通の特徴があります。それは母親との接触が少なかったり、虐待されたり、親の離婚などで、必要な愛情や安心を大切な時期に得ることができなかったようです。

普通、子供と母親は強い愛情で結ばれ、子供は愛されていると感じ、安心するものです。しかし、何らかの理由で母子の絆が弱いと、子供は「愛されている」と感じることができず、いつもさみしい思いをしながら幼少時代を過ごすことになります。子供の心に空いた穴はずっと先まで影響を及ぼすことがあります。

家庭の事情

難しい幼少期を過ごした人の場合は、親が悪かったのでしょうか。100%親の責任かと言い切れない部分もあります。人の家庭にはそれぞれの事情というものがあるからです。

たとえば、母親が体調不良で、長期の入院などで不在のゆえ、子供との接触が限定的だったりする場合があります。

また、今の時代、夫婦共働きというパターンも普通に見られますから、どうしても、子供に振り向けられるエネルギーや時間が 限られてしまうことも考えられます。

中には、障害や重い病気を抱えている子が兄弟の中にいて、親はその子にばかり注意が奪われ、他の子どもはないがしろにされてしまうかもしれません。

このような理由でどうしても母親と子供との接触が少なくなってしまうことがあります。こういう状況が続くと、子供は愛されているという実感がないため、不安を抱きやすい子供になるのです。

子供の環境

子供たちを取り巻く状況も変わってきました。子供がごく幼い頃から、習い事や塾に通わせることが増えています。

いつも忙しい状況下に置かれた子供たちは心の余裕をなくし、自分自身のさみしさにさえ気づかないことがあります。

自分は十分に愛されていないと感じている子供は、親に愛されたいという欲求を満たすため、自己主張を抑え、よい子であろう、親の期待に答えようと頑張りますが、その過程で本人は気づかぬうちに無理をしています。

こういう種類の無理は積み重なると病気の発症要因となりかねません。このように、母子の関係性、子供の状況などを考えました。

もちろん、母子の関係だけでなく、父子の関係や家庭が円満だったかということも同じように肝要です。

要は子供の頃、親に十分に甘えることができたか、いつもさみしい思いをしていなかったか、自分は「愛されていない」といつも感じていたかといった点が考慮対象となります。