境界性パーソナリティ障害 激しい怒り

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怒りは身近な人に向けられる

境界性パーソナリティ障害に見られる特徴の一つに、 激しい怒りにとらわてしまうというものがあります。それは時に暴力という形で表れる場合があります。

怒りの原因、発端は、周囲の人からすれば、ささいな、 時には理不尽にさえ見える理由であることが少なくありません。

「なぜ、こんなことで怒るのかわからない」と思うような、 理解しがたい怒りの始まりであったりします。激しい怒りの矛先は、 自分との関係がより密接な家族(特に母親である場合が多い)や恋人などに向けられます。

母親が境界性パーソナリティ障害の場合、怒りは自分の子どもに向けられ、 児童虐待へと発展するケースもあります。

その反面、自分との関係が薄い赤の他人に対しては、 怒りをあらわにするどころか、辛抱強く接することができ、 時には過剰なまでの気遣いを示すこともあります。

内面では様々な感情が渦巻く

境界性人格障害の人の心には、 「見捨てられる」ことへの耐え難い恐怖があると考えられますから、 何らかの理由でそれらが刺激されると、急に激しく怒り出します。

表面上は「怒り」ですが、内面では、様々な感情が渦巻いています。それは、孤独感だったり、空しさだったり、不安、さみしさだったりします。

表に出てくるのは「怒り」だけなので、 内面に潜む気持ちはなかなか周囲も本人も気づきにくいものです。

本人としては、「自分は受け入れられないのではないか」、「見捨てられるのではないか」という内面に渦巻く様々な不安や恐怖などを上手に整理できず、 怒りとしてしか表現できずにいるのです。

身近な人に対して激しい怒りを表明するのは、「自分のことを愛してほしい、見捨てないでほしい」と その人たちに対して思っているからではないかと考えられています。

怒りMAX

境界性パーソナリティ障害の人たちの怒り方は、本人がコントロールできる域を越えている場合が多く、しかも、徹底的に相手を攻撃しなければ気が済まないという非常に激しいものです。

攻撃の的になった人はその激しい怒りにいたたまれず、本人から遠ざかります。最終的には、皮肉なことに本人が一番恐れていた 「見捨てられる」という状況になることがあります。