境界性パーソナリティ障害 人への評価は振り子のよう

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誰でも「自分はダメな人間だ」と自分の中にある短所を強く意識したり、 「自分はいい人間だ」と高評価することはあります。しかし、大抵いつもは良い部分と悪い部分が配合されて、総合評価しています。

境界性パーソナリティ障害の人は、 自分の中にある良い部分と悪い部分を同時にバランスよく意識して、 総合して自分のことを評価するのが苦手なことがあります。悪い自分を意識している時は、良い部分の意識が薄れてしまいます。

「いい人」か「悪い人」のどちらか

同時に、他人について評価するときも同じような考え方をすることがあります。分かりやすく言うと、境界性パーソナリティ障害の人にとって、 相手の人は「良い人」か「悪い人」のどちらかなのです。

一度相手のことを「良い人」と判断したからといって、ずっとその相手の人のことを「良い人」とみなすかといえばそうでもなく、その評価の仕方はまるで振り子のように、「良い人」から「悪い人」へと、「悪い人」から「良い人」へというふうに、極端から極端へとコロコロ変わってしまいます。

しかも、その評価の程度も大げさなところがあり、相手が初対面でも「いい人」とみなせば絶賛したり、大親友扱いしたりし、逆に「悪い人」とみなせば、最低の人物とみなし、攻撃し、嫌悪します。

部分的なところをクローズアップ

多くの人から「あの人は無愛想に見えるが、本当はすごく優しい人」と評価される人であっても、境界性人格障害の人からすれば、「無愛想な人」か「優しい人」のどちらかです。

相手の見える一部分だけで、その人すべてを評価してしまうのです。人間の一面しかみないため、様々な面を持つ一人の人間として思い描くことが苦手なのです。

境界性パーソナリティ障害の人は多くの場合こうしたとらえ方をしてしまうため、安定した人間関係を築くことが難しくなります。態度が豹変してしまうことがあるため、周囲の人は困惑してしまうのです。