社会不安障害の原因特定は困難

困難な謎解き

社会不安障害の発症の原因を知りたいと思われるかもしれません。

しかし、発症の原因は「これ」と特定することが難しく、遺伝的な要因や育ちの環境、社会的な場面での経験など、様々な要因が絡み合っていると考えられています。

遺伝的なもの

人によっては何らかの遺伝的な要因が発症のしやすさに関わっていると考えられます。

家族や親族が何の疾病もない場合、本人が社会不安障害を発症する確率は5%程度ですが、家族や親族に社会不安障害患者がいる場合、その確率は16%程度にまでアップすると言われています。

また、双子の場合、2人とも社会不安障害の確率は二卵性よりも 一卵性のほうが高いといった統計からも遺伝的な要因が関係していると思われます。

育ちの環境

たとえば、親が引っ込み思案な場合、子供は親のそうした特質を学びます。

もし親が回避行動をするなら、子供はそれを学習してしまう可能性は高いでしょう。

また、過保護な育ち方をした人、逆に、厳しく育てられ、認めれたり、褒められたりした経験が少ない人は社会不安障害の発症率が高いことがわかっています。

これはストレスにさらされた状況下で、上手に対処する機会やうまく乗り越えた「成功体験」の不足が関係しているのではないかと考えられています。

きっかけがはっきりしないこともある

社会不安障害の患者の半数以上は、発症のきっかけとなった出来事を思い起こすことができると言われています。

しかし、中には特に思い当たることがないのに発症したという人もいます。

原因探しは意味があるが、解決とはならない

「どうして自分はこんなふうになってしまったのだろう」と あれこれ考え込んでしまう人も多いことでしょう。

不安や恐怖がなぜ生じ、自分の行動に影響を与えるのか知り、改善の糸口を探るために現在に至るまでを振り返るのには意味があるでしょう。

しかし、ずっと原因探しをしていても社会不安障害は改善されません。

発症の原因を特定することはなかなか難しく、特定できたとしても、遺伝的な要素だったり、過去の出来事で変えようのないことだったりします。