社会不安障害 心の持ち方だけでは治療困難

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社会不安障害の人たちの多くは、緊張時に現れる身体症状に苦しんでいます。

その身体症状を人に見られるのが恥ずかしく、 自分の欠点をさらけ出すみっともない場面だと恐れます。

社会不安障害は緊張や不安から始まり、それが身体症状となって現れるので、それならば緊張しないよう「心の持ち方」を変化させるのが解決になるのではと考えられてきました。

しかし、社会不安障害の場合、心の状態は自分で制御できないことが多く、本人の意思によりどうこうできるものではありません。

心の持ち方もある程度大切ですが、それを変えようとするだけでは治療は困難です。

心と体の両方から

心の不安な状態や緊張に反応して身体症状があらわれ、

この身体症状に反応してさらに心が不安になったり緊張したりします。

このように社会不安障害の場合、心と体は悪影響を及ぼしあいます。

しかし逆に、人間の心と身体は密接に関連しているので、 良い影響を及ぼしあうこともできます。

これを利用し、心の治療により身体面に良い影響を、身体の治療により心に良い影響を与えようとする新しい治療方針が考えだされました。

特に社会不安障害の人の場合、通常よりも心の状態に対する身体反応が過敏で、なおかつ生じた身体反応は平常の状態に戻るまでに時間がかかると言われています。 ですから、身体面からのフォローもとても重要なのです。

こういった理由により現在の治療方針は、心のケア(心の状態に働きかける薬物療法、カウンセリング、認知行動療法など)と、身体の治療(身体症状を抑える薬物療法など)の両面からアプローチし、改善しようとする方法がとられています。