適応障害は心の病気のひとつ

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「適応障害」という名称を耳にしたことのある人でも、どのようなものかわからない方は多くおられることでしょう。

適応障害は米国精神医学会で認められている正式な病気で、ストレスによって発症すると考えられています。

適応障害は心因によるもの

心の病気は大きく分けて3種類の原因があります。

それは、「内因」、「外因」、「心因」です。

内因とは、生まれつきの体質、気質など、本人の内側に原因があって発症するものを言います。

遺伝の影響もこれに含まれ、まだまだわかっていないことが多い分野です。

外因とは、事故や病気などが生じることによって、脳に影響が及び、心の病気として症状が現れるものを言います。

アルコールや薬物などが原因とされるものも含みます。

心因は、内因とよく似ていますが、本人の考え方の癖や、物事の受け取り方の癖、ストレスや悩み、不安・恐怖など、心の状態により引き起こされるものを言います。

いつしか身についた本人の性格も大きく関係しています。

このうち、適応障害は最後の「心因」によるものです。

主に日常生活の様々な出来事が本人にとって耐え難いストレスとなり、発症します。

日常生活に支障がおきる

誰にでも生活上のストレスはあるものですが、適応障害の場合、その名のとおりうまく適応できず、心身にいろいろな症状が現れて普通の毎日を送るのに支障が出ます。

気持ちの面ではつらさや焦り、不安、抑うつ、悲哀、投げやり、無気力、落ち込みなどが特徴です。

適応障害は今までずっと続いてきた生活上の普通のこととは違うこと、たとえば進学や就職、被災、事故、病気、リストラ、死別、失恋など環境の変化にうまく対応しきれません。

学校や会社に行かなくなったり、仕事が手につかなくなったり、避難的になったり、犯罪的な行動を起こす場合もあります。

このような大きな環境の変化はだれにとっても適応することが求められますが、うまく適応できるかどうかは人それぞれです。

環境の変化にうまく適応できないとしても、日常生活をなんとか送ることのできる人は多くいます。

一方で、本人が環境の変化に苦痛を感じ、健康的な生活に支障を及ぼすようなら病気の範囲となります。

適応障害はいわば、健康と病気の境目にある状態といえるでしょう。

精神医療が遅れ気味の日本において、今のところ、適応障害になる率はほとんど調査されていません。

米国のクリニック外来においては、5~20%という報告はあります。