子どもの適応障害と分類不能の適応障害

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アメリカ精神医学会が定めるDSM-IV-TR(2000年発行)・DSM-5 (2013年発行)による診断基準によりますと、適応障害は6つの種類に分類されます。

ここでは6つある適応障害のタイプのうち、5番目の「行為の障害と情緒の障害の両方を併せ持つタイプ」と、6番目の「特定不能タイプ」に注目しています。

行為の障害と情緒の障害の両方を併せ持つタイプ

適応障害は大人だけの疾患でなく、子供にもあります。「行為の障害と情緒の障害の両方を併せ持つタイプ」は、主に子供に当てはまるものです。子供の適応障害の場合、行為の障害と情緒の障害を併せ持つことが多いようです。

ここでいう「情緒の障害」とは特に子供の抑うつや不安に適用されるもので、正式な病名というより、日本の文部科学省が規定している名称です。

この情緒障害とはどのようなものを指すのでしょうか。これは、子供の内に何らかの原因となるストレスがあって、子供の気持ちや感情の現れ方が大きく偏っていたり、その現れ方が激しかったりする状態です。

それを自分の意志でコントロールできないことが継続し、学校生活に支障をきたしている場合、情緒障害と認定されます。

発達障害が隠れている可能性

子供の適応障害の場合、発達障害が背後に隠れていることもあります。

自閉症やアスペルガー症候群(AS)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの発達障害があると、勉強について行けなかったり、友人と仲良くやってゆくのが困難だったりします。

そうした状態が続くのは子どもたちにとって当然ストレスになります。それがきっかけとなって、適応障害が発症することがあるのです。

暴れたり、叫んだりする激しい行動も「行為と情緒の障害を併せ持つ適応障害」かもしれませんし、ADHDの衝動性かもしれないのです。

もし、背後に発達障害が隠れている場合、まずそれを発見・対処しないと、適応障害だけ対処しても根本的な問題解決とはならないでしょう。

特定不能タイプ

6種類に分類される適応障害のうち、このタイプの適応障害は今まで出てきたどのタイプにも当てはまらないもので、分類不能です。

肩こりや頭痛、疲労感などの身体症状が主な症状だったり、ひきこもりが主な症状だったりするので、他の不安型、抑うつ型、行為の障害型のどれにも当てはまりません。

また、統合失調症の前触れとして現れている症状をこの特定不能の適応障害と診断することもあるようです。