境界性パーソナリティ障害とは

境界性パーソナリティ障害は、 愛する人や大事な人に見捨てられるのではないかという 強い不安を絶えず抱えています。

人間は誰でも多少は見捨てられることへ不安を抱いていますが、 境界性パーソナリティ障害の場合は、見捨てられることへの不安の感情が非常に強く、 周囲の人には、理解できないほどです。

境界性パーソナリティ障害は、この不安がつねにつきまとうので、 繰り返し、さみしさや怒り、むなしさ、絶望感、孤立感、無価値感、 自暴自棄などの感情の波が襲います。

それゆえ、リストカットや大量服薬、暴力行為、薬物依存、破壊行為 強迫性障害、非行、自傷行為、引きこもり、うつ状態などがあります。対人関係も不安定で、あるときは理想化した態度で接したかと思うと、 別の時にはなじるといった具合です。

他人の立場にある人は初めのうちはわからないかもしれません。というのも、このような接し方をするのは、 親、教師、恋人、治療者などに多いからです。ある程度親しくなれば、誰に対しても見られます。

満たされない空虚感

衝動的で激しい症状が現れるため、 周囲の人は振り回され、対応に苦しみますが、 本人の言動の裏には埋めようのない強い空虚感があると考えられます。

たとえば、恋人が困るような言動を次々と起こすときに、 それでも相手が見捨てずに受け入れてくれるか試しているようなところがあります。基本的に愛されていないのではないか、見捨てられるのではないかという不安感が根底にあります。

本人はそういう行動をとってしまう自分に嫌気を感じますが、 求めても求めても空虚感は満たされません。

境界性パーソナリティ障害は、幼い頃のや思春期の親離れ・子離れの失敗、 家庭内虐待や過干渉なども関係しており、親子の修復関係が必要といわれています。しかし、激しい症状を伴いますので、親だけで支えることは困難です。

精神科医などの専門家であっても、一人だけで治療にあたるのは困難とされており、しかも症状は長引いたり、再発したりすることもよくあります。関係者がみんなで協力しながら対応していくのがベストです。

現在は「境界性パーソナリティ障害」

境界性人格障害(Borderline Personality Disorder,BPD)は、 DSM-IV-TR日本語版2003年8月新訂版より、 邦訳が境界性人格障害から境界性パーソナリティ障害と変更されています。 また、ボーダーラインと呼称される事もあります。