笑いのちから 現代は笑い不足

warai6544

1999年にスイスで開かれた「ユーモア国際会議」で提出された証拠によると、経済的に大変だった1950年代、普通の人は1日あたり18分笑っていたそうです。

ところが、豊かな1990年代には笑う時間が1日あたり6分になっています。なぜ減少したのでしょうか。

「専門家たちはこの傾向を、物質的な成功、仕事上の成功、個人的な成功などに対する絶え間ない渇望のせいであるとし、幸福は金では買えないという古いことわざの正しさを裏付けている」と、ロンドンのサンデー・タイムズ紙は説明しています。

それゆえ、作家のマイケル・アーガイルはこう結論しています。「金銭を最重要視する人たちのほうが満足度が低く、精神面の健康状態も悪い。これは金銭が表面的な満足しかもたらさないためであろう」。

作り笑顔でも効果あり

イギリスのインディペンデント紙は、「4週間にわたり毎日少しの時間コメディーを見たり聞いたりするとうつ病の症状がかなり緩和する」と伝えています。

同誌が伝えるところによると、コメディアンによる治療用テープを毎日30分間聞くように指示された患者の中には病気が治った人もおり、それ以外の人も症状の程度が半減したという結果が出ました。

アメリカで行なわれた100件余りの研究は、ユーモアによる笑いに効用があることを示しています。

うつ病の人だけでなく、アレルギーや高血圧の人、免疫系の弱っている人、またがんや関節リウマチの人にも効果が出ています。昔から笑いは健康によいとされてきましたが、その理由はははっきりしていません。

おそらく、笑いが心臓や肺を刺激し、身体の活性化を図り、鎮痛作用や多幸感をもたらす作用があるといわれる「エンドルフィン」の分泌を促すこと、また、「笑い」はプラスの発想を促すため、神経ペプチドの分泌が高まり、ストレスを和らげるのではないかといった理由が考えられます。

笑いにはほかに、痛みをやわらげてくれる効果や、緊張を解きほぐす、満足感を高めるといった効果が期待できるといいます。

不思議なことに、作り笑顔でも同じように身体が活性化されるといいますから、だまされたと思って、無理にでも笑顔を作ってみたいものです。

しかし注意すべき点もあります。それは、こきおろすような皮肉たっぷりのユーモアは避けること、そしてふざけすぎないようにすることです。

何事もそうですが、極端にならず、バランスをとることが大切です。あなたは最近笑いましたか?