脳の障害が原因で発症する器質性精神病 髄膜炎と脳炎

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体や脳の病気が原因で発症する精神障害のことを「外因性精神障害」といいます。外因性精神障害は大きく分けて以下の2種類あります。

  1. 脳の病変が原因となる精神障害―「器質性精神病」
  2. 身体の病気が原因となる精神障害―「症状精神病」

ここでは「器質性精神病」について考えます。

器質性精神病―髄膜炎と脳炎

ウイルスや細菌が頭蓋骨の中に感染したときに髄膜に炎症が起こるものを髄膜炎といい、脳に炎症が起きると脳炎といわれます。

髄膜炎

髄膜炎は、連鎖球菌やブドウ球菌、肺炎菌、結核菌、真菌などの細菌が原因です。

急性化膿性髄膜炎、結核性髄膜炎、真菌性髄膜炎などがあり、症状としては、発熱、頭痛、おう吐、首の後ろが張るといったものから始まり、意識障害、ひどい場合には昏睡状態になります。

てんかん発作、性格変化、難聴などの後遺症などが残る場合があります。

脳炎

日本脳炎(現在はワクチンの普及により患者は激減)、急性壊死(かいし)性脳炎、インフルエンザ脳炎、急性リンパ球性髄膜炎脳炎、亜急性硬化性全脳炎、進行性多巣性白質脳炎、エイズ脳炎、神経梅毒などがあげられます。

主な症状としては、急激に発熱し、頭痛や吐き気、嘔吐などから始まります。

精神障害が伴うこともあり、もうろうとして幻覚や幻聴などの意識障害、興奮状態、けいれんなどが見られ、慢性期には妄想、無気力状態などが起こります。

後遺症が残ることもあり、それには性格の変化や手足の震え、発音不明瞭、不規則な異常運動、痴呆などがあげられます。