脳以外の病気が原因で起こる精神障害 「症状精神病」感染症や糖尿病など

脳以外の病気が原因で起こる精神障害もある

脳以外の身体の病気が原因となっておこる精神障害を「症状精神病」といいます。

これは身体の病気が主な原因となっているので、病気の回復とともに精神障害も治まっていくのが特徴です。

・感染症で生じる精神障害

急性の感染症、たとえば、腸チフスや肺炎、マラリア、肺結核、インフルエンザなど、これらは、かかった直後、高熱の間、そして解熱の直後にせん妄を起こすことがあります。

場合によっては、抑うつ状態、神経衰弱状態がみられることも観察されています。

・代謝障害で起きる精神障害

○糖尿病

糖尿病にかかると不安、抑うつ、せん妄などがみられ、症状が重くなると昏睡状態に陥ることがあります。

また、インスリンを使用していて、低血糖になった際に不安、イライラ、せん妄や昏睡状態、幻覚、妄想などが起こる場合があります。

○ニコチン酸欠乏症(ペラグラ)

神経衰弱、抑うつ、無気力、不安状態、ヒステリー症状、幻覚などがあり、症状が進むと物忘れ、痴呆などがみられるようになります。

○ポルフィリン症

生体色素の一種であるポルフィリンが異常に多く生成される

ポルフィリン症では、せん妄、抑うつ状態、幻覚、錯乱、ヒステリー症状などが起こることがあります。

・内臓疾患で起こる精神障害

○肝臓の疾患

肝臓の疾患が重いときには、抑うつ状態や人格変化、意識障害、昏睡状態が生じる場合があります。

○心臓の疾患

心臓の疾患は患者にとって 「いつか心臓発作が生じるのではないか」という強い不安感、恐怖感をもたらすものです。 時にはせん妄やけいれんが起きることもあります。

○腎臓の疾患

慢性腎炎などが重症化し、体の毒が浄化できなくなる尿毒症になると、尿毒症性昏睡という意識障害が現れます。

また、腎不全の患者のほとんどが行う人工透析では、透析後に強いイライラ、不安感や抑うつ、興奮、せん妄などの精神状態に陥ることもあります。