自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)と自閉症の違い

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※2013年発表のアメリカ精神医学会の新しい診断基準DSM-5によりますと、自閉症、広汎性発達障害やアスペルガー症候群は「自閉症スペクトラム障害」という名称で統一されることになりました。よって、日本においてもこれからは「アスペルガー症候群」という呼び方はなくなるものと思われます。新しい病名は「自閉スペクトラム症」もしくは、「自閉症スペクトラム障害」(AutismSpectrumDisorder 通称ASD)となります。ですからこの記事は過去の見解となっております。

共に広汎性発達障害に分類されるアスペルガー症候群と自閉症はどこが違うのでしょうか。最も大きな違いは、言語と知能の発達に遅れがあるかないかです。

自閉症の場合、言葉の発達の遅れが特徴的ですが、アスペルガー症候群の場合、言葉の発達の遅れは見られません。

また、アスペルガー症候群の場合は、知能が正常と言われる範囲つまり、IQ70以上で、平均以上であることもしばしばです。

しかし、自閉症は、この知能の低下が見られます。ただし、高機能自閉症の場合は、言葉の遅れはあるものの、知能低下は見られません。

アスペルガー症候群において、言語性知能が動作性知能より高いのが特徴的であるのに対し、自閉症は、動作性知能のほうが高いです。この動作性知能は、言語を介さない、パズルを完成させるような視覚・空間能力です。

一般的に、高機能自閉症は、視覚・空間能力が高いことが知られており、一目見ただけでも正確に思い起こせたり、鏡に映し出される反対文字をスラスラと読めたりします。

これに対し、アスペルガー症候群の場合、視覚・空間能力が弱い傾向が強く、高い知能を持っていても、とっさに左右が分からなくなったりします。また、文字を書くのが苦手な人も多いです。

ただ、この場合も一概には言えず、視覚処理能力が非常に高いアスペルガー症候群の人もいます。

アスペルガー症候群の人が優秀な学校成績を収めることもありますが、中には、知能的には問題ないにもかかわらず、注意散漫や柔軟性の乏しさゆえに持っている能力を十分に発揮できないこともあります。

しかし、自閉症の場合、学習障害を伴うことが一般的で、読み、書き、計算などを習得するのにかなりの努力を要します。

自閉症の発病率は、1000人につき1-2人程度といわれ、2歳ぐらいまでに発症する場合が多く、発症する場合はほぼ確実に3歳までに発症します。

反応の乏しさや言葉の遅れから比較的早い時期に親が気づくことが多いです。また、男性の発病率は女性に比べると4:1の割合で男性が多いです。

しかし、言語発達、知能発達に目立った遅れが見られないことが多く、アスペルガー症候群の場合、比較的気づかれにくいところがあります。

アスペルガー症候群は、男性の発病率が女性に比べると3:1の割合で男性が多いです。

ただ、有病率や男女比も潜在しているものや、調査によって結果に差があるので決定的な数値としてでなく、あくまで参考程度であるというのが実情です。