自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)のいろいろな性格 その2

中身は十人十色

④細部にこだわる強迫性タイプ

強迫性タイプは、義務感の強さや融通の利かない頭の硬さを特徴とし、決まられたとおりに行わないと気が済まず、細かい部分にこだわりを見せます。

アスペルガー症候群の診断基準のうち、反復性の行動やこだわりの強さの部分がよく該当し、社会性コミュニケーションの問題が比較的軽いタイプです。

しかし、社会性コミュニケーションのスタイルにおいても、形式的なところが強く、杓子定規になりやすい部分があります。

そして、しばしば相手の気持ちや事情の情状酌量をせずに、一方的にルールや自分のやり方を押し付けてしまいがちなところがあります。

この手のタイプは、仕事に没頭しすぎたり、責任感に押しつぶされてしまわないように気をつけなければなりません。

⑤自分が大好きな自己愛性タイプ

自己愛性タイプは、誇大な万能感と傲慢さ、他者に対する共感性の乏しさを特徴とし、自分が一番でないと気が済まないタイプです。

また、賞賛されることへの欲求が強く、自分より劣っていると感じる相手には見下した態度を取りがちです。

高すぎる理想や完璧主義、超人的な存在への憧れ、弱者への軽蔑、冷酷さといった特徴が見られます。

このタイプの人は生来の生物学的な器質に加え、溺愛と愛情不足の入り交じった環境で育っていることが多いです。

ある領域、ある時期において優れた能力の持ち主として認められている一方、他の面、時期において、挫折や屈辱を味わい、それを補うために一層高いプライドを身につけるようになったという場合が多いです。

このタイプは不可能を可能にするような資質を備えていますが、誇大な自己像が膨らみすぎて暴走を起こさないよう、現実とのバランスが大切です。

⑥アイディンティティが揺れ動く境界性タイプ

境界性タイプは、気分や対人関係、認知、アイディンティティが激しく揺れ動くことと、根深い自己否定を抱え、自分を損なう行為を繰り返すことを特徴としています。

このタイプが認められる大部分のケースでは、幼少期に見捨てられ体験や、愛情不足、虐待や育児放棄などを経験しています。

ですから、親との間に強い葛藤を抱え、しばしば自傷行為などの自らを貶める行為を繰り返します。解離状態(記憶が飛んだり、違う人格が現れたりする状態)を伴うこともあります。

⑦思い込みにとらわれる妄想性タイプ

妄想性のタイプは、他者を信じられず、信じていい人に対してすら、「裏切られるのではないか」「傷つけられるのではないか」という思い込みにとらわれるタイプです。

妄想的な信念にとらわれ、過激な行動に出ることもあります。

多くの場合、虐げられ、否定され続けてきた過去や裏切られたショック体験を通して、人は不快で、自分を攻撃し、否定するものというネガティブな思考パターンが刻み込まれています。

この妄想性タイプは、約束やルール、秩序を重んじ、律儀で几帳面な所を合わせ持っていることが多いです。

このタイプと接するときには、軽い気持ちで口約束をしないようにすることが重要です。

もし、軽い気持ちでした口約束であっても、本人にしてみれば不変の事実として受け止められ、万が一、守れなかったとすればそれは重大な裏切り行為となるのです。