うつ病(大うつ)の症状 抑うつ気分と無関心・無感情

無感動

無感動・無関心・無表情

うつ病(大うつ)の9大症状のうちの1つは「抑うつ気分」です。

それはその人自身の言葉によって示されるもので、うつ病の患者は「憂うつ」、「悲しい」、「何の希望もない」、「毎日が苦痛」、「落ち込んでいる」などといったように、気分の落ち込みを訴えます。

人によってはこうした気持ちを言わないこともありますが、観察すると、今にも泣き出しそうな表情、憔悴しきった雰囲気など、周囲の人が見た時にそれと感じられます。

その程度は、気分がどんよりと重く感じられるものから、深い絶望感に囚われ、救いの見込みが全くないように感じる場合まで様々です。悲哀感、つまり、自分を哀れんだり、悲しんだりして、極度に涙もろくなることもあります。

こうした症状は一日中見られますが、特に午前中にひどく、午後から夕方にかけてやや改善する傾向が見られます。

心が憂うつに陥ると、身体の痛みや倦怠感などの身体症状、落ち着きのなさ、怒りっぽさなどの精神症状などが前面に出て、一番に抑うつ感があるにもかかわらず、目立たなくなることもあります。

子どもや少年期にはこの傾向が強くなります。憂うつという心の中の状態は、自分の心が今、どういう状態にあるのか、客観的に見て理解できなければわからないものです。

そうした自分の心を客観的に見ることができる能力は、十代半ばの頃になって身につきます。ゆえに思春期前の児童では、心の状態が身体・精神症状となって表れることがあるのです。

こうしたことが子供の心に生じることを知っていないと、目に見える行動ばかりに注意を奪われて、肝心の心の抑うつ状態に気づかず、子供の性格のせいにしたりします。

ただでさえ心が落ち込んでいるのに、気づいてもらえず、性格のせいにされて責められる子どもはたまったものではありません。いつも行動の背後にあるつらい気持ちを見落とさないようにすることが大切です。

無関心・無感情

うつ病(大うつ)の9大症状のうちのほかのものは「無感情・無関心」を特徴とするものです。

これは、ほとんどすべての活動に対する関心や興味の喪失で、もっとも典型的なのは「無快感症」と呼ばれ、本来なら喜びをもたらしてくれるようなことに対しても喜びや関心が湧いてきません。

これまで楽しんできた趣味や活動に興味を持てなくなります。性的な関心や欲求も著しく減退します。大人も子供も家に引きこもりがちになり、活動は低下します。

自分の世界に引きこもってしまうように見えるのは、何をやってもおもしろくないからです。今まで心地よい刺激を引き起こしていた事柄に対して、何も感情が起きないのです。

周囲の人から見れば、あれほど楽しみにしていた好きな活動に対して、まったく興味を示さないので、とても不思議に思え、理解しがたく感じます。

これは、大うつ特有のものです。大うつ病ではない他の小うつ、非定型うつ、双極性障害のうつでは、何か喜ばしいことや自分の興味のあることに対しては気分が良くなるなど、反応がある点で違います。