愛着障害とは?

あなたはこのように感じることがありますか?

  • 人に気をつかいすぎる
  • 親しい関係が苦手
  • 人に依存してしまいやすい
  • 自分をさらけ出すことに臆病になる
  • 人との交友を心から楽しめない
  • 本心を抑えていつも相手に合わせてしまう
  • どこかさめたところがあって何事にも本気になれない
  • 人に拒絶されたり傷つくことに敏感
  • 一人の方が気楽
  • なかなか結婚しない
  • 子どもをもつのが負担
  • 心の底から愛せない
  • 意地っ張りで損をする事が多い

このように感じる傾向が強い場合、それは「愛着障害」かもしれません。

親を失った子どもたち

最初に愛着障害に焦点が当てられたのは、第二次世界大戦後のヨーローッパで戦争孤児たちの成長過程においてです。

戦争で親を失い、施設で育てられて子どもたちに成長不良や発達問題などが多く見られました。形成されるはずの愛着の崩壊、不安定さによる問題として認識されたのです。

ただ、「愛着障害」という語が使われるようになったのは、虐待や育児放棄などの問題が取り上げられるようになってからのことです。

十分な愛着を経験していないと愛着障害になる

人間は本人が気づいているかどうかにかかわりなく、人それぞれ特有の愛着スタイルを持っています。

その人がどういう愛着スタイルをもっているかによって、その人の人間関係をはじめ、人生は大きく左右されます。

人は幼いころからどのように育てられ、愛情を受けたかによって、考え方や見方、感じ方が決まってきます。幼少のころに受けるべき愛情が様々な要素で阻害されることにより愛着障害になります。

安定した愛着スタイルを持っている場合

十分な愛情を注がれて大きくなった人は安定した愛着スタイルを持っています。そのような人は、自分に適度の自信があり、人を受け入れ、また人からも受け入れられる良好な人間関係を築くことができます。

適度に自己主張を行い、困ったときには助けを求め、不要な衝突や孤立を避けるので、上手に自分の身を守ることができます。高い適応力のおかげで、学業や仕事もうまくこなし、成功の可能性も高くなります。

3分の1の人が愛着障害

子どもにおいても、大人においても3分の1ほどの人が何らかの愛着障害の傾向を示すと言われています。

3分の1というのはとても多いと思いませんか。3人いればそのうちのだれか1人は愛着障害というわけです。

興味深いことに愛着障害は虐待や育児放棄(ネグレクト)といった劣悪な環境下で育った子どもだけでなく、両親が揃い、特に不自由なく育った人たちのうちにも多く見られるということです。

こうしたことのゆえに子どもであっても、大人であっても、愛着障害ゆえに生きにくさを感じる人は多いはずです。

この愛着障害の項目においては、岡田 尊司著「愛着障害 子ども時代を引きずる人々」、「回避性愛着障害 絆が稀薄な人たち」を中心に考えていきたいと思います。