回避性パーソナリティ障害 特徴

Avoidant

10種類存在するパーソナリティ障害のうちの一つ、今回は回避性パーソナリティ障害について考えます。回避性パーソナリティ障害とはいったいどのような障害でしょうか。

この障害の最大の特徴は、傷つくことや失敗を恐れるあまり、様々なことを回避する点にあります。回避性パーソナリティ障害の人にとって生きることは楽しみより苦痛のほうが多く感じられます。

自分に対して否定的な思いが強く、自尊心が低めです。「どうせ無駄」、「やっぱりダメだった」、「無理なことはしない」など、発する言葉の多くはその自信のない内面をよく表しています。

基本的に、傷つきを恐れ、「どうせ失敗する・嫌われる」という思いに支配されています。そうしたことが現実にならぬよう、少しでもリスクを感じたなら回避しようとするのです。

傷つきを恐れるその自信のなさは対人関係において顕著に見られます。「嫌われるくらいなら一人のほうがましだ」という消極的な思いが前面にきています。

そのため、自分から進んで友人を作ろうとしたり、積極的に交友の機会を捉えたりしません。来るもの拒まずで、向こうから近づいてくる人の相手はしますが、去っていこうとも追うことはしません。

そんな彼らも心の内では人との触れ合いを求めています。シゾイドパーソナリティ障害のように、全く人を求めないわけではありません。

しかし、自尊心が低いため「どうせ自分は嫌われる」と考えてしまいます。求めているのに、行動できずに満たされないままです。そうやって深い人間関係になることを避けるので、いつまでたっても関係が希薄なままです。

自分に自信がないため、向こうが好意をもってくれても、好意に気づかなかったり、自分は好意に値しないと、拒否したりして、相手を傷つけてしまうこともあります。

また、注目を浴びることも苦手とします。「周囲の人の関心には値しない」、「どうせ期待を裏切るだけ」などと思い込んでいるため、目立つことを嫌います。

あまりにも傷つくことを恐れてしまい、引きこもりの生活に突入する人もいます。また、失敗体験によって、引きこもりになることもあります。

回避性パーソナリティ障害の診断基準

DSM-5における回避性パーソナリティ障害の診断基準は以下のようになっています。

社会的抑制、不全感、および否定的評価に対する過敏性の広範な様式で、成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる.

以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される.

①批判、非難、または拒絶に対する恐怖のために、重要な対人接触のある職業的活動を避ける.

②好かれていると確信できなければ、人と関係をもちたがらない.

③恥をかかされる、または嘲笑されることを恐れるために、親密な関係の中でも遠慮を示す.

④社会的な状況では、批判される、または拒絶されることに心がとらわれている.

⑤不全感のために、新しい対人関係状況で抑制が起こる.

⑥自分は社会的に不適切である、人間として長所がない、または他の人より劣っていると思っている.

⑦恥ずかしいことになるかもしれないという理由で、個人的な危険をおかすこと、または何か新しい活動にとりかかることに、異常なほどに引っ込み思案である.