口呼吸はネガティブになりやすい

様々な姿勢

口呼吸は取り込める酸素の量が少ない

現代人の全体的な運動不足やスマホの爆発的な普及により、下を向いて過ごす時間の多さから、猫背の人が多くなっていると言われています。

猫背になると頭が前に出て、下あごが下がり、口が開きやすくなります。そうなると、人間は鼻呼吸ではなく、口呼吸になってしまいます。口を開けた状態では鼻呼吸が難しいのです。姿勢の悪さが口呼吸につながるわけです。

では、口呼吸に何か問題があるのでしょうか。口呼吸と鼻呼吸を比較してみると、一回に吸える酸素の量に違いがあります。

口呼吸は鼻呼吸に比べ、取り込める酸素の量が少ないのです。ですから、その分呼吸の回数が多くなり、交感神経が活性化するのです。呼吸数の多さは交感神経が活発になる要素です。

交感神経の活性化は悪いことではありませんが、副交感神経とのバランスが重要です。どちらかが多すぎると身体に不調をきたします。交感神経が活性化すると、どのように身体に表れるのでしょうか。

ネガティブ感情は交感神経活動時に発生

よく知られた点ですが、交感神経は目覚めて活動しているとき、仕事をしているとき、けんかをしているとき、ストレスに対処しようとしているとき、試合や運動をしているなど、活動中に働くものです。

対照的に副交感神経は人が休んでいるとき(睡眠中やリラックスしているときなど)に働くものです。副交感神経が活発なときは呼吸もゆっくりになり、呼吸数も少なくなります。

知らない間に猫背になって、口呼吸が癖になると身体は長時間、交感神経が活発化した状態になります。これでは身体が休まりにくいばかりか、不安や緊張、怒りといったマイナスの感情が増長されやすくなります。それらは交感神経が活発化しているときに出やすい感情だからです。

意図的に副交感神経のスイッチをONにするため、繰り返し行なう深呼吸や腹式呼吸などがあります。不思議なもので、人間は深い呼吸をしながら怒ることはできません。

ネガティブな感情が湧き上がってくるときは、交感神経が優位になっている証拠です。気づいたら口呼吸になっているかもしれません。

加えて、姿勢が悪い(猫背)ということは、肩こりや首のこりを生じさせ、頭に行く血液量が減少してしまいます。脳細胞の働きは悪化しますし、頭痛なども出てくるかもしれません。

脳に十分必要な血液が行き渡らない状態は、うつ病に深い関係があるとも考えられています。まさに百害あって一利なしです。

人間は皆、赤ちゃんのときには鼻呼吸だと言われています。現在口呼吸になっている人は、過去のどこかで鼻呼吸から口呼吸に変わったものと思われます。口呼吸が私たちにもたらす影響について考える機会はあまりありませんが、知っておくといろいろと役立ちます。

こういった機会に自分が「猫背になって頭が前に出、口呼吸になっていないか」チェックすることができるでしょう。どちらかというと鼻呼吸のほうが良いですから、ネガティブ感情に悩まさている人は試しに鼻呼吸に挑戦してみてください。