燃え尽き症候群

燃えつき症候群

燃え尽き症候群とはいったいどのような病気でしょうか。

人間というのは、自分のしたことの意味がわからないままでいるとだんだんと気力が失われてきます。それは一種のコントロール不能状態ということができます。

一生懸命に努力し続け、かなり無理もしたのに、期待していたような十分な成果が得られない場合、燃え尽きのような状態に陥ってしまいます。これがうつ病の種類のひとつで、「燃え尽き症候群」と呼ばれるものです。

だれでも、自分の能力限界でいつも努力していると、それが次第に身体や心の疲労となって蓄積されます。そのような状態に長期間さらされると気力も減退してくるのがふつうです。

頑張った結果として、努力に見合う成果があった場合、それまでの苦労や疲れも忘れられるのが人間というものです。

ところが、無理して努力し続けても期待していたような成果が見られない場合、次第に疲れ、エネルギーが湧いてこなくなり、やる気がなくなります。

燃え尽きが多い職場

燃え尽き症候群になりやすい職業というものが存在しているのでしょうか。

末期患者や治癒の可能性が低い慢性患者が多い病棟に勤務する看護師がこうした燃え尽き症候群に陥りやすいといわれています。

看護師たちは一生懸命に看護するわけですが、いくら看護をしたところで、患者の状態が状態なだけに、その成果が目に見えて現れにくいのです。

末期患者になると、自分が親身になって接していたのに、回復することもなく、不本意な形で悲しい別れを告げなければなりません。そうしたことが一度や二度ではない職場です。

別れの決定的な悲しみに加えて、日に日に衰弱してゆく患者を前に「自分の力ではどうすることもできない」という無力感もあります。そうした毎日が重なると、心身共に疲れ切って、燃え尽き状態に陥ってしまうのです。

看護師にしても医師にしても、病気を治療して命を救う職業です。そのことを目指して教育され、自分たちの基本的な使命として受け入れています。そうした倫理観に基づき、患者を一生懸命に助けようとするわけです。

しかし、そうした中で患者が弱り、亡くなってゆくのを見てゆくと、自分がやっていることに意義はあるのかと考えるようになります。

どんなに努力したところで、最終的に患者は弱り、亡くなってゆくので、自分のやることに意味を見いだせなくなり、職場に行くのさえ嫌になってきます。

そうした壮絶な職場では、人の命を何がなんでも助けるという価値観から、本人も家族も納得できる最期が迎えられるよう、できる限りの手伝いをするといった価値観へシフトチェンジしない限り、遅かれ早かれ、疲れ果てて燃え尽きてしまいます。

評価や意義の認識

身体の疲労ならしっかり休めば回復しますが、この燃えつき症候群のような、目的や意義を見出せない疲労感はやっかいなものです。

終末期の医療および看護の現場で働く医師や看護師だけに限らず、様々な職場において、あるいは家庭の主婦や学生においてさえこうしたいきさつを通して燃え尽き症候群に陥ることがあります。

達成感や喜びを感じる成果があるか、自分の努力に意義はあるか、周囲は評価してくれるかなど、自分の努力の先に何が有意義なものがあるかどうかが大切になってきます。