脳血管性認知症

脳血管障害

脳血管性認知症とは何でしょうか。これは、脳の血管が詰まったり破れたりして脳細胞の一部が死滅して生じる認知症のことです。

すぐに発症する場合もありますが、脳梗塞の後遺症として数年後に発症することもあります。つまり、脳梗塞を起こした後、脳梗塞は完治しても、再び脳の血流が悪化し、脳細胞の一部が死滅して発症してしまう場合があるということです。

症状

脳血管性認知症にはどのような症状があるでしょうか。例えば以下のようなものがあります。

  1. 前回食べた食事を覚えていない(メニューはおろか、食べたことすら忘れてしまう)
  2. 会話はほぼ単語、難しい質問ややり取りは困難
  3. 運動障害が出ることが多い
    ・言葉が出にくい、ろれつがまわらない(言語障害)
    ・うまく歩けなくなる(歩行障害・歩行困難)足腰に身体的な支障はないもの、脳の  機能障害のために歩くことが困難になる。
    ・物を飲み込みにくくなる(嚥下困難)
    ・失禁
  4. 時間帯によって症状が変化する
  5. きっかけを与えると続けて行うことができる(例:食事の一口目を食べさせてあげると後は食べるという行為を続けることができるなど)
  6. 物忘れはあるが、アルツハイマー型認知症ほどの強い物忘れはない
  7. 最近のことは忘れるが、昔のことは覚えていることが多い。
    (記憶というのは玉ねぎのようになっており、幼いころの記憶ほど玉ねぎでいうところの中心部分にある。最近の記憶はたまねぎでいうところの外側にあたる。玉ねぎが傷むときは外側から傷むように、脳血管性認知症の記憶も最近の事柄から忘れていく)

発症の前触れ

脂質異常症(高脂血症)と診断された人がそれを放置するなどして、動脈硬化が生じ、やがて脳梗塞になり、脳血管性認知症というような流れになることがあります。ですから、引き金となる脂質異常症(高脂血症)には注意が必要です。

脳血管性認知症の初期は、巧緻(こうち)運動障害が少しずつ現れます。巧緻(こうち)運動障害とはたとえば、ボタンが止められない、箸がうまく持てない、缶の蓋が開けられないなどの軽微な障害のことです。

健康な人でも物忘れはありますが、人から指摘をされれば大抵の場合、思い出せます。しかし、脳血管性認知症が始まってくると、物忘れを人から指摘をされても思い出せなくなります。

同じ物忘れの疾患として、アルツハイマー型認知症がありますが、アルツハイマー型認知症の場合、全体的に記憶力が低下するのに対し、脳血管性認知症は記憶をまだらに無くしてしまう特徴があります。

また、アルツハイマー型認知症は症状にほとんど変化がないのに対し、脳血管性認知症は症状が日や時間によって違うので、疲れのせいにしたり、一般的な老化現象として見過ごしがちになります。

脳血管性認知症は飲酒の後に症状が増幅していることがあります。飲酒によって症状が強く出現するようです。

いかがだったでしょうか。これらの症状に気づいたなら、医療機関を一度訪問して脳血管性認知症が始まっていないか、確認してみることができます。

脳血管性認知症の症状として、うつ状態が現れることもあります。また、これらを予防するために何かできることがありますか。次はその点について注目してみましょう。