統合失調症 回復期に役立つ決まった日課

日課

昔、統合失調症は発症すれば最後、どうしようもない不治の病のように考えられていました。しかし、精神医学も進歩し、現在では約3分の2の人が回復あるいは、軽度の障害を残すのみで通常の生活へ戻ってゆきます。

治療の途中でお世話になる薬物療法により、症状が和らいでゆくわけですが、薬によって症状を消し去ればそれですべて解決というわけではありません。

統合失調症からの回復には、症状の弱体化・除去に加え、生活の立て直しや自信の回復など、健康だった時の自分へ出来る限り近づき、あるいは追い越すことが目標にされます。

決まった予定や日課が役立つ

統合失調症の人の安定化のために役立つことは何でしょうか。それは、何もしない、何もすることがないという状態よりも、決まった日課や予定、仕事などに取り組んだほうが改善にプラスになるということです。

統合失調症の人は新しいことに取り組むことはどちらかというと苦手ですが、一度習慣が確立されるとそれをコツコツと続けてゆくのは得意です。

回復してゆくにつれ、できることは少しずつ増えてゆきます。まずはじめは自分の好きなこと、ちょっとした家事、そして気持ちが出てくればデイケアや作業所に通うことにチャレンジしてみるのも良いでしょう。

「これくらいならできるかもしれない」という自分自身への期待が、現実を超えないようにバランスを取りましょう。「ダメでもともと」「失敗してもいい」くらい気持ちに余裕を持たせてから取り組むと気が楽です。

逃げ込める環境も大切

統合失調症を発症する人はもともとストレスに弱い傾向があるといわれていますから、周囲の人が大丈夫だろうと思う基準を適用させようとすると失敗します。

例えば、健康な人なら大いに人と接し、コミュニケーションを通して人間関係をどんどん育むのはよいこととされていますが、統合失調症の人が同じようにしようとすれば、たちまち疲れて不調が出てきます。

このような場合、人との接触に限度を設けたり、一人で過ごせる休息や充電の時間が重要です。特に生活の中で通学や仕事など家の外に出て活動する場合、情報の過負荷が生じています。

ですから、ぼんやりする時間、一人で過ごせる時間、軽く引きこもれるような環境が自分自身を保つのに役立つのです。

周囲の人が余計なお世話を焼いたり、過保護になったりしないことです。下手な働きかけは本人のデリケートな世界に土足でドカドカと入り込むことになり、安心感を脅かしてしまうのです。当人の気持ち、主体性を尊重してあげましょう。