不安型愛着障害 自分のことがわからない

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不安型の愛着スタイルを持つ人は、見捨てられることを恐れるため、他人に寄りかかろうとする「依存」に陥りやすくなります。

そのような人は、常に相手の顔色を伺い、機嫌を損ねまいとして振る舞ってくれるので、適度な距離で付き合う分には特に問題ありません。

周りの人からすれば、気遣いのできるよさそうな人なので、友だちとして付き合う時間が増えてくるかもしれません。では、親しくなってくるとどうなりますか?

自分のことがわからない

不安型の愛着スタイルの持ち主は、親密になればなるほど急速に自分と相手との境界があいまいになります。そうなると、相手を自分の一部のように思い込んでしまい、よくわからなくなります。

もともと「見捨てられ不安」が強いため、愛されているか、見捨てようとしていないかの確認を過剰に行なうかもしれません。

また、猜疑心や嫉妬心、独占欲のため、相手の行動を監視したり、束縛しようとすることも起きます。

このように、個人的に親しくなると急激に依存度が高まり、もたれかかってきます。健常者が対応できるときもあれば、対応できないこともあります。

どうしてもやむを得ない事情はだれにでもあるものですが、そうした情状酌量の余地はなく、どんな事情のもとでもかまってもらえないと腹を立てて、怒りをあらわにされてしまいます。

適度な距離がないと疲れる

当初は良好だった関係も、このように変化してゆくので、やがて相手は重荷に感じ、疲れてきます。

人間関係は適度な距離で付き合わないと長続きしません。相手の人は、愛想を尽かしたために離れていき、関係が終了するかもしれません。

皮肉なことに、見捨てられたくないという強い願いに基づく行動によって、見捨てられる形になってしまいます。

しかし、必ずしも失敗するわけはなく、理解のある辛抱強い友人によって人間関係が続いてゆくこともあります。

また、恋人や配偶者などが愛着対象・依存関係になって不安型愛着障害の人を支えるということもあります。

依存はすぐに恋愛モードになりやすい

不安型の愛着スタイルの持ち主は、認められ、愛されたいという強い欲求があります。加えて、相手を理想化したい、理想化した相手と触れ合いたいという無意識レベルの願いもあるようです。

こうした事柄はたとえば男女の恋愛などの人間関係にあらわれてきます。通常ならば時間をかけて相手のことを知っていく過程で、少しずつ惹かれるのが自然の恋愛です。

しかし、不安型の愛着思考だと、よく知らないうちに相手を理想化してしまいます。理想化されるのは頭の中のことなので、実際に相手の性格と違っているかもしれません。

相手は内情をよく知らないとしても、理想化されるのは悪い気がしません。こうした土台の上に、理想化された相手と触れ合いたいという願いのもとに不自然な恋愛関係が容易に完成するわけです。

このようにしてできあがった恋愛関係は実質に基づいていないため、時間が経つにつれ、何かがおかしいと感じるようになります。なんとか続いていくケースもあれば、破綻に終わってしまうケースもあります。