うつ病は脳の病気

うつ病は脳の病気

うつ病は精神的な弱さ、性格の問題で生じるわけではなく、脳の中で神経伝達物質のやり取りがうまくいかなくなることから生じる脳の病気です。うつ病に関係する神経伝達物質は主に「セロトニン」、「ドーパミン」、「ノルアドレナリン」の3つです。

セロトニンは安らぎを与えてくれる物質で、不足すると気分が落ち込み、夜の眠りの質が悪くなります。ドーパミンは、意欲的になり、前向きな行動をおこすことができるものですが、不足すると何事に対しても無気力になってしまいます。

ノルアドレナリンは適度な緊張感を保つのに役立ち、不足すると集中力などが著しく低下してしまいます。

これらの神経伝達物質の不足が気分の落ち込みや無気力、やる気減退・思考力や集中力低下などうつ病特有の症状をもたらします。

うつ病診断のポイントは3つ

うつ病と診断されるポイントは初期症状、症状の程度、症状の持続期間の3つです。うつ病の初期症状には不眠や食欲不振などの症状が多く見られます。これらは様々なシーンで見られる症状なので、うつ病と結びつけて考える点で見落とされがちなサインです。

アメリカにおいてうつ病患者を調査したところ、発症前に不眠症状があった人は40%もいたという数字が残っています。うつ病の典型的な症状は「自分がつまらない人間だ」と思い込むことです。

これはひとつの妄想状態といえます。また、「自分は死んでしまったほうがいい」という自殺願望も症状のひとつです。診断基準の持続期間は2週間以上続くと、うつ病が疑われます。

うつ病の様々な症状

うつ病には様々な症状が現れます。個人差がありますが、実際に体験した人をみると、以下の様なものがありました。

  • 頭痛、疲労感、胸に激痛、音に敏感、気分の落ち込み、吐き気
  • 体が動かないといった強い倦怠感、昼過ぎまで起きられない、引きこもり、味覚障害(何を食べても砂を食べているような感じ)
  • 被害妄想(周囲が自分の悪口を言っている、自分に害を加えようとしていると思い込むなど)、不安感、他人への敵意

うつ病は他の病気を呼び寄せる

うつ病になるとやる気や興味の喪失などにより運動量がどうしても低下してしまいます。また、食に対するこだわりや配慮が消失してしまうため、栄養面でも偏ってしまいます。そのため免疫力は低下し、他の様々な病気にかかりやすくなってしまうのです。

たとえば、うつ病になると、動脈硬化が起きやすくなります。それが引き金となって心臓病や脳卒中などの命に関わる疾患を招きやすくなってしまいます。実際、うつ病になると、脳卒中発症率がそうでない人にくらべて1.5倍ほど高いといわれています。