統合失調症のタイプ 解体型(破瓜型)

解体

統合失調症は大きく3つのタイプに分けられます。それは、解体型、緊張型、妄想型です。ここでは、そのうちの一つ「解体型」に注目します。

思春期ころに発病

解体型は、以前は破瓜(はか)型、破瓜病と呼ばれたタイプの統合失調症です。「破瓜」という言葉の意味は、処女を失うというもので、主に思春期を指しています。

このタイプの統合失調症がちょうど思春期ころから始まることや、いつまでも少年少女のようなどこか幼いところをもっていることからこの名前がつけられたと思われます。

始まりが思春期頃と比較的早いうちに発病し、慢性的な経過をたどりやすいのがこの解体型の特徴です。

見かけも実年齢よりもずっと若く見え、40歳を過ぎてもどこか十代の少年少女のような雰囲気を醸し出している人が多くいます。

まとまりに欠ける

解体型というその名前が示すように、このタイプの特徴としては、まとまりに欠け、常識的な世界が崩壊し、意味を共有しあうことが困難になるというものです。

自分の世界へ引きこもることが多く、自然な感情的反応が乏しい感じがします。出会いや役割を果たすといった外の世界から自分を隔て、自分から関与してゆこうとする意思に欠けます。同じ世界にいながらもどこか違う世界に住んでいるかのような印象を受けます。

意味の共有が難しいうえ、感情的な反応が乏しく、外の世界との接触を好まないため、気持ちが通じ合い、友情や恋愛が芽生えるといった人間関係に発展しにくくなります。

特徴

典型的なケースでは、独り言をぶつぶつ言ったり、自分の世界に閉じこもってニヤニヤしたり、しかめっ面をしたりします。奇妙な仕草をしたり、意味不明の文字や絵を書いたり、独特の言い回しや本人以外は理解できないような言葉を使用したりします。

幻聴や妄想もその特徴のひとつですが、妄想型のような首尾一貫したものではなく、断片的でまとまりのない内容となっています。

解体型の症状が体験を統合したり、言語化する能力を奪うため、自分自身の内で何がどのように生じているのか、語れる人は稀です。

本人たちはどう思うのか

しかし、彼らの視点に立って考えると、彼らは決して無関心なわけでも、関わりを拒絶しているわけでもありません。

彼ら自身はあまりにも繊細なために、周囲の人や外の世界との関わりが負担、苦痛となるのです。

私たちが経験しているとおり、外の世界は騒々しく、どこに行っても時間が忙しく流れ、ゆっったりと安心できる環境ではありません。

ひとりひとり耐えられるストレスのレベルは違いますが、統合失調症の解体型の人が耐えられる範囲内のストレスレベルの世界であれば、彼らもそこに安心や楽しみ、支えを見出してゆくのです。

彼らも他の人と同じように、自分自身の存在や価値というものを認められたいと思っていますし、大切にされたいのです。

ただ、あまりにも過敏で繊細なために、ちょっとした負担に弱い面があるのが事実です。周囲が少し期待しすぎたり、干渉しすぎたりするだけで押しつぶされそうになるのです。