長男・長女の特徴

長子

同じ両親から生まれ、同じ家庭環境の中で育つ兄弟あるいは姉妹であっても、性格や気質に違いがあります。ここでは、第一子である長男・長女の特徴について注目しています。

長子は両親にとって初めての子ども、特別な存在として迎えられます。初めて経験する子育てということもあり、無我夢中で自らを犠牲にして我が子の世話をしようとします。懸命に世話をすればするほど、親子の絆は強くなります。子どもはその愛情の絆を食べ物や睡眠と同じように必要としています。

親の愛情をどの程度、独占できたかによる違い

長子が後から生まれてきた弟や妹たちと決定的に違うのは、親の愛情を独り占めする期間を持った点です。親の時間や関心を取り合う競争相手がいないため、自分の必要は最優先され、特別扱いされます。

このまま第二子が生まれなければ一人っ子となりますが、弟や妹が生まれることで長子としての様々な特徴が備わってゆきます。

親の愛情や関心をどの程度の期間、独占できたかによって多少性格にも違いが出ます。第二子とある程度の年齢差がある場合、いかにも長男・長女らしい、おおらかでガツガツしていない、のんびりとした性格を帯びやすくなります。

ただ、特別扱いされ、いつも第一に扱われた名残は大人になってからも性格として現れます。知らず知らずのうちに一番であろうとしたり、特別扱いされることを期待したりします。自分が一番でない状況や、軽く扱われるような事態にはストレスや不満を感じやすい面があります。

一番であろうとするため、大きな目標や野心を持ちやすく、それを実現させることもあります。逆に、幼いころにちやほやされた傾向が後引き、見通しが甘く、地に足がつかないところもあり、大きく失敗することもあります。

独占期間が短かった場合

一方、すぐ弟や妹ができて親からの主な世話が第二子に移った場合、長子がそれまで独占してきた特別な立場は崩れることになります。結果として安心感に欠け、自己防衛的な傾向や自己顕示欲が強い人になることがあります。

賢明な親が上手に愛情や関心を配分できれば問題は最小化しますが、そうでない場合、長子は失われた立場を回復しようと攻撃的になったり、要求がましくなったり、自己アピールの強い人になったり、見栄っ張りになったりします。自分の領域を守ろうと、金銭に細かくなったり、物に執着したり、ケチな性格になったりすることもよくあります。

2歳くらい離れた弟や妹がいる長子は、見捨てられ不安や頑固な性格が強くなるかもしれません。これは、2歳頃がいったん離れ始めた母親に再び執着する「再接近期」という期間に相当し、この時期に弟や妹の世話で長子の必要が満たされないと、「母親を奪われた」という心理的な傷が残りやすいためと思われます。

第一子と第二子との年齢差が大きければ大きいほど、長子は親との親密な関係を築きやすく、年下の存在が自分の立場を脅かす危険は小さいので、見捨てられ不安は影を潜めます。

しかし、欠点ばかりというわけではありません。長子の特別扱いの期間が短く、安心感を脅かす第二子の存在が出現したことにより、親の愛情を長期間独占できた第一子に見られがちな脇の甘さやお人好しの傾向は弱くなります。

世話好き

長男・長女によく見られる他の特徴は、優しさや面倒見の良さです。弟や妹の面倒をよく見た人は、世話好きで優しく、愛情豊かな性格になりやすいようです。

いつも率先して弟や妹たちを引っ張り、指導するような機会が多かった場合、リーダーシップや率先力、指導力を発揮しやすくなります。ただ、過干渉になったり、仕切りすぎたり、支配的になって煙たがられることもあります。

同じ長男・長女であっても、弟や妹たちの世話をあまり見なかった場合は、どちらかというと、一人っ子のような自分本位で、共感性や協調性に乏しい性格になることもあります。

長子にありがちな欠点としては、人を疑う気持ちが弱いために、危険な人に引っかかったり、詐欺にあったり、大盤振る舞いし過ぎたりすることです。

親から可愛がられ、良い子どもとして振る舞う癖がついている人は、誰に対してもよく思われたい気持ちが働き、自分に不利なことまでしてしまうかもしれません。