統合失調症のタイプ 緊張型

緊張している

統合失調症は大きく3つのタイプに分けられます。その内容は、分解型、緊張型、妄想型でここでは、緊張型に注目します。

緊張型

緊張型は、カタトニー(緊張病)とも呼ばれるもので、激しい興奮、あるいは、まったくの無反応な状態が急に出現するタイプです。

激しい興奮は、精神運動興奮と呼ばれるもので、精神的に興奮したり、目的のない動きを激しく続けたりします。

また、無反応な状態は昏迷(こんめい)と呼ばれ、起きていて意識はあるものの、呼びかけに対してまったく反応がなく、体も固まったまま動かない状態です。

この昏迷状態になると、誰かによって取らされた姿勢をずっと保持する蝋屈症(ろうくつしょう)と呼ばれる症状が現れることがあります。

精神運動興奮にしても、昏迷にしても、筋肉の緊張度が高まり、亢進してしまう特徴があります。発熱を伴ったり、拒食や拒飲水を伴ったりすることもあります。

緊張型は脳内部のドーパミン回路の失調によって生じると考えられています。ドーパミンは興奮性の神経伝達物質で、過剰に放出されると、興奮し続けた神経細胞が損傷を避けるために、脱感作という現象を起こします。

脱感作が生じると、伝達が一時的にストップします。ブレーカーが落ちたときのような状態で、結果として生じるのが昏迷状態です。脱感作状態が終了すると、再び興奮が始まる状態になります。

緊張病の診断基準

緊張病にはどのような診断基準があるのでしょうか。ここではDSM-5における緊張病の診断基準を挙げます。

以下のうち3つ以上が当てはまるときに緊張病が強く疑われます。

①昏迷(すなわち、精神運動性の活動がない、周囲と活動的なつながりがない)

②カタレプシー(すなわち、受動的にとらされた姿勢を重力に抗したまま保持する)

③蝋屈症(すなわち、検査者に姿勢をとらされることを無視し、抵抗さえする)

④無言症(すなわち、言語反応がない、またはごくわずかしかない)

⑤拒絶症(すなわち、指示や外的刺激に対して反対する、または反応がない)

⑥姿勢保持(すなわち、重力に対して姿勢を自発的・能動的に維持する)

⑦わざとらしさ(すなわち、普通の所作を奇妙、まわりくどく演じる)

⑧常同症(すなわち、反復的で異常な頻度の、目標指向のない運動)

⑨外的刺激の影響によらない興奮

⑩しかめ面

⑪反響言語(すなわち、他人の言葉を真似する)

⑫反響動作(すなわち、他人の動作を真似する)