ADHDの症状 習癖・依存症・マニアック

habit

習癖

ADHDの患者は爪噛み、貧乏ゆすり、抜毛、チックなどの習癖を示しやすいことが知られています。チックというのは、体の一部(顔面、肩など)がピクッと瞬間的に動き、それが繰り返される症状をいいます。

これは男性に多いことがわかっています。一番多い症状は瞬きですが、ほかにも肩をピクッと動かす、顔をしかめる、頭を振る、口を曲げるなどいろいろあります。このどれも本人の意思とは関係なく生じます。

症状が重くなると、腕が動いたり、声を発したりすることもあります。抜毛は、女性に多く、文字通り毛を抜きます。自分の頭髪、眉毛、まつ毛、すね毛などを無意識に引き抜いてしまいます。

中には自分の毛だけでなく、人形の毛やペットの毛を抜いたりするケースもあります。抜いた毛を食べてしまう「食毛症」になる人もいて、食べた毛が腸内に移動して腸閉塞を発症したり、毛が胃酸で結晶化して胃潰瘍を引き起こすこともあります。

抜毛癖や爪噛みは、不注意優勢型(のび太型)のADHDに多いので、覚醒レベルが下がっている脳を刺激させ、覚醒させるために自分で行なう自己投薬の一種かもしれないと考えられています。

依存症

ADHDの患者は様々な依存症や嗜癖行動に陥るケースが見られます。それらは大きく分けると次の3種類に分類されます。

(1)アルコール依存、薬物依存、タバコ依存などの「物質依存」

(2)摂食障害、ギャンブル依存、買い物依存症、セックス依存などの「行為依存」

(3)恋愛依存、ドメスティックバイオレンス、マザコンなどの「人間関係依存」

ADHDの患者がこれらに陥りやすい原因としては、いくつか考えられます。それは、ストレス耐性が低いため、ストレス解消の手段としてこれらを選ぶことや、感情が不安定で不安感が強いために不安解消、現実逃避のためにこれらを用いることもあります。

また、新奇探求傾向が強いために一度興味をもったことに対して好奇心のままに衝動的に飛びついた結果、依存症になる場合もあります。また、低下した覚醒レベルを自ら刺激して目覚めさせる手段として用いる事も考えられます。

のめり込みとマニアックな傾向

これはADHDの患者の中でも男性に多い傾向です。これは、現実的な女性に比べて男性のほうが空想やファンタジーの世界に遊ぶ傾向が強いためではないかと予想されています。

ADHDの特徴の一つは、自分の興味・関心のあることに対して強い集中力、記憶力、こだわりを持つというものでした。ですから、興味を持った対象に関しては、極端にのめり込んでマニアックになるのです。

彼らは、自分の全エネルギー、時間、体力、集中力、お金、精力など持てる全てをそれらに費やし、飽きることなくいつまでもその世界にいることができます。

こういうわけで、自分のこだわりが仕事と一致すれば、見事な活躍を期待でき、その分野で傑出した存在となる可能性が高いのです。