うつ病 自殺を防ぐ

melancholy

うつ病の抑うつ症状がひどいと、つらくてたまらなくなります。そんなときは将来への絶望感が強くなり、自らの命を絶つことを考えるようになります。

自殺が生じるときには、周囲の人にもわかるようないくつかのサインが出るといわれていますが、実際にそうした状況に置かれると兆候に気づきにくいものです。

うつ病に陥っているときは、とにかくマイナス思考で消極的な考え方に支配されているので、自殺に関しても、「自分がいなくなるほうが他の人にとってプラスになる」と思い込んだり、「自分の存在なんて誰も気にしていない」などと考えがちです。

すべての事柄に悲観的になっているので、自分自身の価値について正しく推し量ることができず、「自分が死んでも最初のうちは周囲も悲しむかもしれないが、すぐに忘れてしまうだろう」などと思ってしまいます。

ですから、本人の自殺が周囲の人に及ぼす悲しい影響について辛抱強く、繰り返し伝えていく必要があります。では、自殺に至るどのような兆候に気を付けたらよいのでしょうか。

気を付けるべき兆候

本人の口から「死」や「自殺」という言葉が出るとき

本人の口から「死」や「自殺」という言葉が出るときには要注意です。心の中にあるからこそ言葉になって出てきます。

そんなときには軽く考えたりせず、すぐに話し合う必要がありますし、専門家の力を借りることも必要です。

死を意識するほど思いつめているときは、具体的な問題が何なのか、ほとんど見えなくなっていることがほとんどです。

問題の解決策がまったくない絶望的な状況なので死ぬしかないと、早合点しがちなので、協力して問題を探り、解決できるよう手助けする必要があります。

自殺未遂歴があるとき

患者本人に自殺未遂歴があるときも要注意です。それは今後も同じような行動に出る可能性があることを示しているからです。

自殺を試みて未遂に終わった人の10人に1人が後に自殺で命を落とすといわれています。自殺未遂を繰り返す人は死なないなどという世間の考えは何の根拠もないのです。

サポートがあるか

本人が頼れるサポート体制があるかどうかも重要です。孤独感は死を招きやすくなるからです。たとえば、未婚の人、離婚した人、近親者を亡くした人の自殺率は、結婚して配偶者のいる人の自殺率より3倍も高いという報告があります。

単身者だけでなく、同居している家族間でも注意が必要です。同じ屋根の下に暮らしていても、無関心にさらされるなら、一人ぼっちと何ら変わらないからです。

誰にも頼れず、相談できず、ほったらかしにされている場合、自らの命を絶つ率が上がってしまうのです。

そのほか、衝動的な傾向が強い人、反社会的な傾向がある人、過去に虐待などの経験がある人、最近喪失体験をした人などが自殺をする確率が高くなるといわれているので周囲は注意が必要です。