愛着障害 嫌な記憶を思い出せるか?

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子供の頃の楽しかった記憶、嫌な記憶を思い出すよう言われたなら、それをすぐに思い出すことができるでしょうか。

安定した愛着スタイルを持つ人、不安型の愛着スタイルの人、回避型の愛着スタイルの人では、それぞれ記憶の思い出し方に違いがあります。

安定した愛着スタイルを持っている人の場合、楽しい記憶も嫌な記憶のどちらもバランスよく、それほど時間もかけずに思い出すことができます。

不安型の愛着スタイルを持っている人の場合、つらかったネガティブな記憶はすぐに思い出せますが、楽しかった記憶を思い出すよう言われると時間がかかりました。

回避型の愛着スタイルを持っている人の場合はどうでしょうか。回避型の愛着スタイルを持つ人は、嫌な記憶を思い出すのに長く時間がかかり、なかなか思い出すことができませんでした。

嫌な記憶の封印

回避型愛着スタイルの持ち主がネガティブな記憶をなかなか思い出せないことは、そういう記憶へのアクセスが制御されているといえます。

逆に不安型愛着スタイルの持ち主は、楽しかったポジティブな記憶へのアクセスが制限されて思い出しにくいようです。安定型愛着スタイルの人はどちらもバランスよく思い出すことができます。

ネガティブな記憶+ネガティブな感情

不安型愛着スタイルの人がネガティブな記憶を思い出そうとすると、悲しみや怒りといったほかのネガティブな感情も生じる傾向があります。

安定型の人は嫌な記憶を思い出しても、同時に消極的な感情が出現する傾向は弱いということが観察されています。

回避型の人はそもそも辛い記憶を思い出すこと自体が困難な作業になっており、同時にネガティブな感情も出ない様子です。

「愛着障害 子供時代を引きずる人々」(光文社新書・岡田尊司著) の本の中では、不安型の人が思い出した記憶として次のようなケースを例に挙げています。

  • 母親が自分を見捨てて出て行った時の生々しい出来事
  • 親友が事故でなくなった時の悲しい出来事

それに対し、回避型の愛着スタイルを持つ人が思い出した記憶の例として、飼っていた亀が逃げ出して干からびて死んだ話をして、その場にいた人を笑わせたりしたというものです。

ここでは、過去のつらい記憶を思い出そうとすると、それぞれ持っている愛着スタイルによって違いが生じるということがわかりました。

不安型愛着スタイルの人はつらい記憶にすぐを思い出せるのに、楽しい記憶はなかなか思い出せないということでした。

また、回避型愛着スタイルを持つ人が過去のネガティブな記憶を思い出せないことは、そのような記憶を封印し、向き合うことを極力回避していること、そのような回避思考が完成しているということです。

あなたは子供の頃の記憶、楽しかった記憶とつらかった記憶の思い出し方に違いが生じますか?