ADHDとは何か ジャイアン・のび太症候群

nibita

ADHD(AD/HD:AttentionDeficit/HyperactivityDisorder)「注意欠陥・多動性障害」とは、注意力に欠け、落ち着きがなく、時に衝動的な行動をとる病気です。

多くの人はこういう一面をもっていますが、その度合いがとても激しいのが特徴です。この病気は子供特有のものとされてきましたが、最近では大人にも多いということが分かってきています。

ここでは、大人のADHDに注目して考えてゆきます。ADHDの特徴をこれから取り上げてゆきますが、それは以下のような症状です。

ADHDの基本的症状

①多動―いつも落ち着きがなく、そわそわしている。

②不注意―集中できず、気が散りやすい

③衝動性―後先考えず、思いつきで行動してしまう。

④仕事の先延ばし傾向―期限が守れず、仕事がたまる。

⑤感情の不安定性―「大きくなった子供たち」

⑥低いストレス耐性―心配と不安が感情の暴発を招く

⑦対人スキル・社会性の未熟―その場の空気が読めず、人の話が聞けない。

⑧低い自己評価―マイナス思考と強い劣等感

⑨新奇追求傾向・独創性―飽きっぽく、一つのことが長続きしない。

ADHDのほかの症状

⑩整理整頓ができず、忘れ物が多い―いつも必要な物がどこにあるか探し回る

⑪計画性がなく、管理が不得意―低い生活の技術

⑫事故を起こしやすい―ジャイアン型が危険

⑬睡眠障害と昼間の居眠り―寝ていても寝不足

⑭習癖―女性に多い抜毛壁

⑮依存症や嗜癖行動に走りやすい―自己投与したがる脳

⑯のめり込みとマニアックな傾向―男性に多い収集癖とこだわり傾向

もちろん、これらの症状がすべて出現するかというとそうではありません。これらにない症状を示すこともありますし、個人差もあります。全く逆の症状を示すこともあります。だいたいの傾向としてとらえていただければと思います。

ジャイアン・のび太症候群

ADHDは症状のあらわれ方により次の3種類に分類されます。

(1)多動・衝動優勢型

(2)不注意優勢型

(3)混合型

「のび太・ジャイアン症候群」という、精神科医司馬理英子先生が命名した造語があります。藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』の登場人物、のび太とジャイアンに由来し、先生はご自身の書籍にてADHDの症例をのび太とジャイアンに例えてわかりやすく伝えています。

ADHDの症状の現れ方により分類される3種類のタイプのうち、「多動・衝動優勢型」を「ジャイアン型」、「不注意優勢型」を「のび太型」として考えています。

ADHDの症状「多動」

ADHDの症状のうち、特にジャイアン型(多動・衝動優勢型)の子供は、幼児期から学童期前半にかけて、落ち着きのない多動傾向が目立ちます。しかし、学童期後半から思春期になると、この傾向は徐々に改善されてゆきます。

そして、大人になると子供の頃に目立っていた全身の多動は弱くなり、なんとなく気ぜわしくソワソワしているという別の表現型をとるようになります。

長い時間じっとしているとイライラして不快になるので、用もないのにうろうろしたり、座っていても頻繁に姿勢を変えたり、手足を組み直したり、貧乏ゆすりをしたり、指を動かしたりします。

また、次から次へと転職したり、住む場所を変えたり、趣味が変化していったりします。人間関係までも頻繁に変化してゆくことがあります。多動は体の動きだけでなく、関心の対象やする仕事、住居といった多岐にわたるものです。