強迫性パーソナリティ障害 特徴

努力は報われる

強迫性パーソナリティ障害にはどのような特徴があるのでしょうか。

生真面目で責任感が強い

強迫性パーソナリティの特徴として、生真面目で責任感が強く、人一倍の努力するという点がまず挙げられます。また、マナーやしきたりや規則をとても重視します。ルールやマニュアル、慣例などに固く従います。

きちんとそれらにのっとった規律正しい生活を送ることが人間としての良い生き方だと捉えています。基本的に完璧主義で、失敗や間違いをを「悪」とみなし、許すことが苦手です。加減というものができず、白か黒か、善か悪か、正しいか間違いかというはっきりした二分化思考を持っていて、中間というものがありません。

ですから、弱音を吐くことは許されず、自分自身や人に厳しすぎるきらいがあります。義務や責任に対しての忠実感が強いので、与えられた仕事をきちんと果たします。こういう点を考えると、昔ながらのまじめな日本人というイメージで、10あるパーソナリティ障害の中では最も障害らしくないものです。

ただ、その完璧主義の質が度を超えてしまい、無理がたたってうつ病や心身症に最も陥りやすいのもこの強迫性パーソナリティ障害です。

努力すれば達成できる

このタイプの人は、「努力すれば必ず報われる」という強い信念を持っています。ですから努力し、頑張ることに最も価値を置いて、倒れるまで頑張り続けます。基本的に何事もパーフェクトにこなさないと気が済まないため、常に努力し続けます。努力の成果が実って、成功している人も多くいます。

しかし、もし、努力して頑張り続けても成果が出ない場合、自分の流儀に反する現実に強いストレスを感じ、徒労感に苛まれます。子育てや恋愛、仕事や学業の中でも人間が関係してくると、相手ありきのことなので、すべて自分の努力でなんとかなるわけではありません。

しかし、そんなことは論外、すべては自分の努力次第という信念で勝負します。うまくいかないと自責の念に陥ります。ひどい場合には心の病になったり、身体のほうが悲鳴を上げ、過労死に至ることもあります。

リラックスが苦手で何事も計画どおり

この強迫性パーソナリティは絶えず何かをしていなければ落ち着かず、何もなしで落ち着いていることが苦手です。つまり、「気軽」、「のんびり」、「リラックス」、「適当」…こういった言葉が当てはまりません。

何事も楽しむということができず、まずは計画を立て、立てた計画通りに実行していくことが良いことだと信じています。どんな楽しみ事も計画の実行という一面があり、それは、純粋に楽しみ事を味わえる人からすれば、窮屈な儀式のように見えることでしょう。

その結果、平日も休日も、いつも追い立てられるように暮らすことになります。そのため、本人は当たり前と思っていても、苦行のような毎日を送り、人生そのものを苦行にしてしまう傾向があります。

計画を立て、きっちりと予定通りに事を運びたいこのタイプは、融通がききません。ですから、途中で生じるハプニングやアクシデント、アドリブといったとっさのことに対して柔軟性を発揮するのは苦手です。変化への対応性が弱く、現状維持や前例主義になりがちです。

自分の基準を他人にも押し付ける

強迫性パーソナリティ障害は、秩序に対するこだわりが強く、自分のやり方や決められた方法どおりに物事を運ぼうとします。

自分のやり方に強いこだわりを持ち、自分のやり方こそ一番良い方法という自負があります。度を超えると、自分の基準を人にも当てはめ、同じようにするよう押し付けてしまいます。もちろん、それが正しいと思ってすることなので悪意はありません。

当人は、自分の基準を他人に押し付けていることにすら気づかず、相手がしぶしぶ応じる姿を見て、「こんなに良いことを助言しているのに、どうして耳をかさないのか」と、理解できないでいます。

「この方法は良いが、そちらの方法もなかなか良い」といったような、他者の考えやメリット、他の価値を認めることが苦手です。このパーソナリティを持った人が配偶者や親や上司といった権威ある人の場合、その権威の下にある人たちは窮屈な基準のもとに置かれ、のびのびした自主性を発揮しにくくなります。

捨てられない

強迫性パーソナリティ障害の人が持つ興味深い他の特徴は「捨てられない」ことです。これは、物だけでなく、人間関係や仕事、環境といったものまで、すべてに関わっています。「今までどおり」、「こだわり」、「変化を嫌う」といった、このパーソナリティの特性からして、何事も現状維持を望む心境があります。

ですから、何でも見切りをつけて捨てるのは苦手です。そのため、引っ越しなどの環境の変化に脆い一面があります。配属替えや引っ越しによって一気に調子を崩してしまうかもしれません。逆に言うと、仕事や物や結婚生活をずっと大切にします。結婚にしても、配偶者がどういう状態になっても最期まで寄り添うのがこのタイプです。

同じことを繰り返すことに安心を覚えるこの気質は、固執性の強い遺伝子傾向と関係しており、もともとあったそのような傾向が厳しいしつけなどの環境により強化されてきたものと思われます。

長所

そのような仕事や物や結婚生活を大事にするといった以外、強迫性パーソナリティの人にはどのような長所があるのでしょうか。他人に対する責任感が強いため、自分のことは後回しにしてでも他人への義務や責任を優先して果たそうとします。また、前述のとおり、仕事や物や結婚生活を大切にします。

完璧主義は、高い道徳観にも表れるため、人に対して誠実で、反社会的な行動は慎みます。何事も理想に向かってひたすら努力するため、成功率が高くなります。また、弱音を吐くことなく頑張り続けるので、さぼったり、適当にしないという点で非常に信頼できます。