妄想性パーソナリティ障害(猜疑性パーソナリティ障害) ストーカーになりやすい

妄想性パーソナリティ障害

妄想性パーソナリティ障害(英語: Paranoid personality disorder ; 通称PPD)とはどのようなものでしょうか。

これは、常に裏切られるのではないかと裏切りを病的に恐れる大きな特徴があります。基本的に人を信じることを苦手とするので友人はほとんどいません。

他人を疑いの目で見、自分に何らの害を加えるのではないかと心配しています。

人を信じることができず、裏切られるのではないかという恐れのため、大切に思う人への心配が必要以上に高じることがあります。

その結果、相手を監視したがったり、電話やメールやSNS、行動などを把握しようとすることもあります。

特に恋人や配偶者に対して抱く疑いは強く、相手が他の異性と少しでも楽しげに話そうものなら、強い疑いと嫉妬の念が燃え上がります。

絶えず相手の居所や何をしているか、誰と一緒かと確認しなければ気が済みません。

いつか裏切られるのではないかという根拠のない確信を持つゆえに、相手を束縛したいという気持ちが激しく、時には執拗なストーカー行為へ発展することもあります。

適度な距離を保てない

妄想性パーソナリティ障害の人は最初、人は裏切るものという思いを持つゆえに、他人に対して強い警戒心を持ち、なかなか心を開こうとしません。

しかし、優しさや好意を示してくれる人に心を開き始めると、適当な距離を保って親しい関係を楽しむということができません。

相手を特別視し、自分だけを見てほしいという願いや相手が自分だけのために存在するかのような思い込みを抱きます。

相手が異性の場合、普通の親切を愛情表現と解釈し、恋愛妄想を持ち、急速に接近し、執拗に求愛し始めたりします。

相手にそんなつもりがないことがわかると、今度は逆恨みを始めます。こうなると許すことができません。

この手のタイプは独占欲や執着傾向が強く、ねちねちしていてストーカーになりやすい特質を持っています。

DSM-5における診断基準

アメリカ精神医学会によって発行される世界の精神疾患診断基準である「精神障害の診断と統計マニュアル」通称DSMによる妄想性パーソナリティ障害の判断は以下のようになっています。

A. 他人の動機を悪意あるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さが成人期早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち4つ(またはそれ以上)によって示される。

①十分な根拠もないのに、他人が自分を利用する、危害を与える、またはだますという疑いを持つ。

②友人または仲間の誠実さや信頼を不当に疑い、それに心を奪われている。

③情報が自分に不利に用いられるという根拠のない恐れのために、他人に秘密を打ち明けたがらない。

④悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなす、または脅す意味が隠されていると読む。

⑤恨みをいだき続ける(つまり、侮辱されたこと、傷つけられたこと、または軽蔑されたことを許さない)

⑥自分の性格または評判に対して他人にはわからないような攻撃を感じ取り、すぐに怒って反応する、または逆襲する。

⑦配偶者または性的伴侶の貞節に対して、繰り返し道理に合わない疑念を持つ。

B. 統合失調症、「双極性障害または抑うつ障害、精神病性の特徴を伴う」、または、他の精神病性障害の経過中にのみ起こるものではなく、他の医学的疾患の生理学的作用によるものでもない。