うつ病 原因追及に注意

原因追及

うつ病の原因がはっきりすればこれからの対策も考えられるかもしれません。

原因がわかることも大切ですが、ここでは、原因を追究しすぎないようにすることを考慮します。

なんでもそうですが、うまくいかなかったときの原因追及は、責任がだれにあるのか、悪者捜しになることが多いようです。

母親に原因があると思うとき

たとえば、精神的な問題の原因は、幼少期の親との関係、特に母親との関係が理想的とは程遠いものだったといったというような、母親攻撃型の考え方があります。ネグレクトや虐待があったかもしれません。

仮に母親の養育スタイルが問題であったとしても、過去に戻ってやり直すことはもうできません。悲しい過去があったとしてもそれは事実です。

ですから、原因について際限なく考えてしまう罠には注意が必要です。考えれば考えるほど、うつ病のときには落ち込むばかりです。

過去の変えることのできない出来事にあまりにも注意を奪われて、原因はこうであった、ああであったなどと時間を浪費するより、目の前の問題に集中して、今現在できることを行ってゆくほうが実際的ではないでしょうか。変えられない過去より、変えることのできる現在というわけです。

自分自身に原因があると思うとき

また、うつ病の場合、患者自身に原因があるのではないかということで、攻撃の矛先が自分自身に向けられることがあります。

うつ病に陥りやすい人は「執着気質」と呼ばれる性格、つまり、几帳面、生真面目、責任感や正義感が強く、凝り性で、仕事熱心といった特徴があり、ごまかし、適当、大雑把なことを嫌う傾向があります。

ですから、無理を重ねがちになり、倒れるまで頑張り続けてしまうのです。適当な性格の持ち主なら、無理のない範囲で切り上げるわけですが、この気質の人は上手に割り切ることが苦手です。うつ病になってしまっても、無理しようとします。

原因はどこにあるのかと考えるとき、「原因は自分の弱さ、いたらなさにある」と思い込み、「自分のせいだ」、「自分が悪い」と執拗に自分を責めて苦しめてしまいます。こうして、ただでさえうつ病の苦しみが存在する上に自責の念で苦痛を増し加えてしまうのです。

このように原因追究をしすぎると、どつぼにはまり、余計に疲れてしまいます。

そもそも精神的な疾患は、様々な要素が複合的に絡み合って生じるものです。それは職場の人間関係や仕事の問題、家庭内の不和、経済上のこと、友人との問題、社会的な問題など、多くのことが関係しているのです。なってしまったものは仕方ありません。

専門医やカウンセラーの力を借りる

もしも原因追究したいときには、うつ病のマイナス脳をもって一人で考え込むより、専門医やカウンセラーなど、知識を持っている人と、二人三脚で行なうのが効果的です。客観的に観てくれるので自分自身が気づきにくい面を指摘してくれるかもしれません。

そのようにするなら、一人で悩むよりも原因がはっきりしやすく、その後の対策についてもその知識や経験を生かして共に考えてくれるでしょう。