愛着障害の克服 その他のできること

role

愛着障害の克服のためには、子供の時に得損なった愛情を再び充足するために、親や親代わりとなる人の存在が重要でした。

また、過去の傷と向き合い、膿を出すかのように嫌な記憶をネガティブな感情とともに吐き出す経験も大切でした。

では、これら以外に何か愛着障害改善のために役立つことがあるでしょうか。ここではそれらについて考察してみたいと思います。

個人差がありますので、合う場合もあれば合わない場合もありますので、一応参考程度に考慮してみてください。

役割を持つ

愛着障害の改善のために役立つことの一つは社会的な役割や責任を持つということです。社会的役割といってもそれは多くあり、学校や職場や家庭の中で、また地域の中で携わる何かの役割かもしれません。

自分がやるべき役割を持ち、それを責任を持って果たしてゆく時、周囲の人との関係が役割を通して安定します。周りの人との関係が良くなるにつれ、1番親密な人との愛着関係においても次第に安定していくことがあります。

愛着障害を抱えた人にとって、親密さをベースとした人間関係は距離がわかりにくく、苦手分野です。それに対し、社会的な役割や職業的な役割をベースとした人間関係は親密さを切り離して接することができます。

親密さをあまり気にしなくてよい気軽さにより、良い人間関係を生み出しやすくなります。社会的な役割、職業的な役割が愛着障害の影響からある程度守ってくれるかのようです。

愛着障害が強くても役割の中で必要に迫られて人と関わりを持てば、数を重ねるにつれ、対人スキルは向上します。そうやって誰かと関わっていく中で、一緒に何かをする楽しさも味わえるかもしれません。

このように、役割に守られた人間関係の中で、対人関係の経験を重ね、程よい関係を築いてゆくことは愛着障害の克服にとって、良い訓練となるのです。

得意分野で強くなる

愛着障害がある人の人生を困難にする要素の一つはマイナス思考です。基本的に親から肯定的な評価を受けられなかったことが多く、それが自分自身への、また、他人への関係や見方に影響を及ぼします。

この否定的な考え方から脱するために何かできることはないでしょうか。自分自身を役立てることのできる分野があればそれに取り組むのが自己肯定感を向上させるのに役立ちます。

そういったものが特にない場合、まず気楽に取り組めることを探してみるのはどうでしょうか。大切なのは、「すべきこと」や「義務」とは程遠い、気楽に取り組めるものです。

学校や仕事や家事のことで頑張れなくても、その人にできることは他にもたくさんあります。得意分野で強くなることができればそれは自己肯定感につながります。

もともと存在する強い自己否定感を払拭し、「自分にもできることがある」という肯定的な気持ちを抱く機会を味わうことが重要です。

自分が「自分の親」になる

親や愛情を注いでくれるような信頼できる第三者の存在に出会えない場合もあることでしょう。そのような場合、試すことができる方法は「自分が自分の親になる」というものです。

親や他のだれかに依存して期待しようとするたびに、裏切られた気持ちを味わい、自己嫌悪や落胆を経験してしまいます。ですから、他の誰かの代わりに、自分が自分の親になるのです。

自分が親だったら自分自身にどんなアドバイスをしてあげられるか、いつも自分の中にいる自分の親と相談しながらやってゆこうとする姿勢です。こうすることにより、自分を客観的に見つめ、自分を振り返る習慣が身につきます。