インターネット・ゲーム依存症 克服のために根本原因に対処する

自分の居場所

インターネット・ゲーム依存症になっていて、克服しようとする場合、その根本原因となるものを見極めて、除去しなければなりません。依存症はたいてい何らかの原因に端を発する表面上の問題にすぎないのです。

所属の欲求・承認の欲求の問題

私たち人間にはもともと、誰かとつながっていたい、仲間として受け入れてもらいたいというような欲求があります。

インターネット・ゲーム依存の世界では、チャットやスカイプで会話をすることができ、他のだれかとつながっていたいという欲求を満たしてくれます。何度も同じ仲間と会話するうちに、連帯感や仲間意識のようなものが生まれます。

ゲームの中で共に戦いながら困難を乗り越えてゆく時、日常的なレベル以上の「戦友」意識にまで達することもあります。

インターネット・ゲーム依存症を克服するということは、このような関係が薄れる、あるいは絶たれることを意味します。ゲームをやめる以上にそのような関係がなくなってしまうことのほうがつらいと感じる場合もあります。

今までネットの世界で満たされていたものが失われてしまう危機に対処しなければなりません。

孤独感や寂しさ、仲間として受け入れられているという安心感を埋め合わせるために、現実の世界で代わりとなるものを見つけなければならないのです。リアルな現実世界でそれらが満たされないと、ゲームやネットの世界に再びつながりと求めようとします。

そこで、現実の世界で自分の居場所や他人とのつながりを見つけ出す具体的な方法を考えなければなりません。自分にできそうな、可能な範囲でアイデアを考え、行動に移していくことが必要です。

個人により違いがあるので、これという決定的な方法はありませんが、たとえば、スポーツジムや、趣味、習い事の教室、何らかのサークルやボランティア活動、カウンセリングや職業訓練学校や、就労支援センター、アルバイトなど、様々な方法があります。

新しい環境に触れることでそちらに関心や注意が向かい、インターネット・ゲームへの関心・意欲が抑えられやすくなります。そこに自分の居場所を見つけることができれば回復への道のりはそう遠くはないでしょう。

達成感や自尊心の回復

インターネット・ゲーム依存症に陥る人の多くは、学業や仕事、人間関係などで上手に適応できていません。そうした問題の苦しさやストレスから逃れるため、紛らわすためにゲームやネットへの熱中が起きているのです。

本人の自覚の程度にもよりますが、適応を妨げている障害や困難を見つけ出し、その点への対処することにより、回復へのきっかけへとつなげたいところです。

どうすればよいかというと、環境を変えるか、本人を変えるか、あるいはその両方を変えるかということになります。本人がとうてい乗り越えられない障壁ではなく、適切な程度の目標にし、再チャレンジしても成功の可能性が高いものになるよう考える必要があります。

うまくゆけば、全面自己否定や自信のなさから、達成を味わい、自己肯定感、自尊心、自信を感じることができます。少しずつ現実世界での適応力が向上すれば、以前のようにすぐにネットの世界へ逃げ込むことも減っていくと期待できます。

離脱症状を自覚する

インターネット・ゲーム依存症になっている場合、やめた時に「またプレイしたい」という強い渇望やイライラなどの離脱症状が出ます。

依存症を克服しようとする場合、この渇望や離脱症状をいかに乗り越えられるかがひとつのカギとなります。

脳のしくみによる生理的な欲求なので、その渇望はとても制止することが難しく、強いものであることがほとんどです。

イライラや不安などが離脱症状であることを自覚できるかどうかも大切です。依存症からのものであることを自覚できない場合、そのイライラが暴言や暴力につながりやすくなります。

また、自分自身がインターネット・ゲーム依存症を克服したいという願いの強さも関係してきます。本人が本気でやめようと決意してやめた場合、離脱症状も軽いことがわかっています。逆に自分の意志に反し、嫌々やめさせられた場合には強い離脱症状がでます。

再発防止のために

再びプレイしたいという強い渇望が出てくるので、すぐにプレイできるような環境だと依存からの脱却が難しくなります。やりたくてもやれない状況や環境を作っておくことにより、あきらめがつきやすくなります。

ある期間を乗り越えれば、渇望や離脱症状は薄らいでいきます。一度離脱症状から抜けると、プレイしないでいることはそれほど苦痛でなくなります。しかし、再びプレイすると以前の熱中がすぐに蘇って、あっという間に依存状態へ逆戻りしてしまいます。

依存状態から抜け出すために、そして、再び陥らないためにはゲームに容易にアクセスできないような環境作りが大切になってきます。

ゲームのアカウントを削除し、再び作らないことや、クレジットカードを自分で所有しないこと、パソコンに自由にアクセスできないようにパスワード管理を家族に委ねる、スマホの解約など、自分で実行可能な範囲の制限を加えましょう。