不安を感じやすい人とそうでない人

roots

人間には傷つきやすい人とそうでない人がいます。

以下の7つの質問について考えてみてください。これらは、変化に対する過敏性や不安の強さをみるためのもので、自分自身が傷つきやすい人間かどうか知るのに役立ちます。

  1. 嫌なことがあると、過剰反応しやすい
  2. ささいなことにも心配や不安を感じる
  3. 環境が変わると、慣れるのにかなり時間がかかる
  4. 人前や初対面の人に対して緊張する
  5. 音や匂いに敏感
  6. 枕が変わるとなかなか眠れない
  7. 急に予定外のことが生じると、あわててしまう

以上の7つの質問に対して、4つ以上当てはまった人は、過敏な傾向が強く、不安をいだきやすいといえます。

人間が持つ過敏な傾向や不安の強さは、物事の捉え方、つまり認知に直接関係します。自分を取り巻く周囲の世界が安全なところだと思えるかどうかは、その人に備わっている安心感に左右されます。

不安を感じやすい遺伝的体質

遺伝子のレベルで研究がされるようになって様々なことがわかってきましたが、その一つは、不安を感じやすい遺伝的な体質があるということです。

日本人の場合、全体を3つのタイプに分類することができます。まずは不安を感じにくいタイプで、次は不安を感じやすいタイプ、最後は、強い不安を感じやすいタイプです。その割合はさほど変わりません。

ですから日本という国は、その3分の2が不安を感じやすいタイプの人間から成っているということです。

そのような生まれ持った性質に加え、その人がどのような環境に置かれて育てられるかが人間形成に大きく関係してきます。

環境要因

生まれつきの性質と養育環境の両方が悪い方に重なってしまうことがあります。たとえば、1歳児の時点で、母親との関係が不安定だった子供は、青年期になったときに不安障害を抱えるリスクが5倍にも上りました。

そうした一方で、生まれつきの性質が不利なものであっても、養育環境に恵まれた場合、なんとか乗り越えて行ける人間へ成長します。

実際の数字だけを見れば、日本人のうち、かなりの数の人が遺伝的には不利な要因を持っているにもかかわらず、ほとんどの人は苦労しながらも日々生活しています。

過敏に反応してしまう傾向や、不安をいだきやすい部分があると、他人からの攻撃や不測の事態に対して、混乱・動揺しやすくなります。

そのような人の認知機能は周囲からの刺激に対してかく乱されやすいのです。結果として、傷つきやすく、受けるダメージが大きくなってしまいます。

自分を知る

自分自身がどのようなタイプか考えてみることは大切です。以下の様な自問をしてみることができます。

  • 基本的な安心感が備わっているタイプか、そうでないか
  • 遺伝的体質として過敏か、それとも物事に動じないタイプか
  • 傷つきすさや不安を感じやすいとしたら、それは遺伝的な性質によるところが大きいのか、それとも環境要因によるものが大きいのか、もしくは両方が重なっていると考えられるか

遺伝的な要因ということで、自分の父母、祖父母といった遺伝子を伝えてくれた人のことを考えてみるとき、遺伝的な要因についてのヒントが見つかるかもしれません。

私たちが過敏に反応したり、不安を感じやすかったりする性質は、どちらかというと、遺伝的な要因よりも、環境要因による影響が大きいといわれています。

これは、育った環境の中で身についたネガティブな認知を修正できる可能性があることを示しています。遺伝要素は変えることができませんが、育った環境の中で身についた認知は修正可能です。

今度、強い不安や傷つきやすさを感じた時には、自分自身の感情の出所を考え、そのルーツを探ってみるのはいかがでしょうか。なにか認知の修正の助けになるようなものを発見できるかもしれません。