6ヶ月以内に治まる統合失調症「統合失調症様障害」

統合失調症様障害

統合失調症と似ている疾患のひとつに「統合失調症様障害」というものがあります。これは、統合失調症の症状がい1ヶ月以内で完全になくなり回復する「短期精神病性障害」よりも長く持続するものの、6ヶ月以内に完全に回復するものをいいます。

6ヶ月が経過した時点でまだ回復せず、依然として症状や機能低下が続いていれば「統合失調症」に正式に病名変更になります。

治療の経過中に薬物療法によって症状が一時的に消失していても、継続した薬物療法が必要で、かつ機能低下がある場合には、やはり統合失調症と正式に診断されます。

この統合失調症様障害は西欧諸国においては統合失調症の5分の1程度の患者数ですが、発展途上国においては統合失調症と同じ程度の患者数を有するといわれています。

DSM-5における統合失調症様障害の診断基準

以下は2013年に発表されたDSM-5(アメリカ精神医学会によって出版されている精神障害の診断と統計マニュアル)による統合失調症様障害の診断基準です。

A. 以下のうち2つ(またはそれ以上)のおのおのが1ヶ月間(または治療が成功した際はより短い期間)ほとんどいつも存在する。これらのうち少なくとも1つは①か②か③である。

①妄想

②幻覚

③まとまりのない発語(例:頻繁な脱線または滅裂)

④ひどくまとまりのない、または緊張病性の行動

⑤陰性症状(すなわち情動表出の減少、意欲欠如)

B. エピソードの持続期間は、1ヶ月以上6ヶ月未満である。回復を待たずに診断を下す場合、「暫定」としておくべきである。

C. 統合失調感情障害と「抑うつ障害または双極性障害、精神病性の特徴を伴う」は、以下のいずれかの項目に該当する場合に除外される。

①症状の活動期に抑うつエピソードまたは躁病エピソードが同時に生じていない。

②気分エピソードが症状の活動期に生じたのであれば、その期間は活動期と残遺期を合わせた期間の半分に満たない期間であった。

D.  その障害は、物質(例:乱用薬物、医薬品)または他の医学的疾患の生理学的作用によるものではない。