回避性愛着障害 人の痛みに鈍い

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鈍感?

回避性愛着スタイルの持ち主は、他人の気持ちが分かりにくいため、その心の痛みにも鈍感なところがあります。特に恋人や配偶者などの特別な関係になった相手の人はこの点でしばしば戸惑います。

なぜなら、自分が困っていてもあまり心配するような様子もありませんし、何らかの理由で苦痛を感じている時でも真剣に気遣ってくれる感じではないからです。

普段、回避性愛着スタイルの人は、人とのいざこざを嫌うため、衝突することがほとんどありません。

そのため周囲からすると、「怒ったところをみたことがない」と言われたり、とても穏やかで優しい人と思われているかもしれません。

そんなふうに思われている上での親しい交際になると、その気遣いの少なさに困惑を覚えるかもしれません。

はじめのうちは、何か理由があるのだろうと気遣いがほとんどできない理由を本人以外のところに求めます。

ところが、あまりにも繰り返されるので、やがて本人に問題があるのではないかという疑いが拭えなくなります。

恋人や配偶者といった特別な関係に入った人にとってはショックかもしれませんが、回避性愛着スタイルの人にとって人の痛みを察知するのは困難なことなのです。

たとえ愛するパートナーが苦しんでいても、それを自分の痛みのように感じ、共感したり、慰めたりするのは苦手なのです。

共感性の未発達

苦しんでいるのにそれにほとんど関心を示さないのは、本当は冷たい人だからでしょうか。実のところ、わざとしているわけではなく、愛着障害の症状として本人が抱えているものなのです。

心の構造や脳の働き方が違っているため、通常のように相手の苦しみを思いやることができないのです。共感する脳の働きが未発達なのです。

ですから、相手にも痛みをわかってもらいたい、一緒に喜びたいといった心の共有を強く願っている人からすれば、回避性愛着スタイルの人と付き合うことはストレスになるかもしれません。

回避性愛着スタイルのある男性は、別れという経験を思い起こすとき、悲しいという感情を経験したことが一度もないといいます。卒業式のときに周りがなぜ泣いているのか、その理由がわからなかったそうです。

このように、人の心を読み取る能力が低いので、その理由がわからない人からすると誤解されることがあるかもしれません。

人からの評価をあまり気にしないため、誤解されても平然としているかもしれません。感情の上下左右があまりなく、マイペースな人といえるかもしれません。

有利に働くとき

人の痛みに鈍感になりがちとはいえ、悪いことばかりではありません。感情に振り回されにくいので、物事を客観的に見つめ、冷静に対処することができます。

特に冷静な判断力が求められるような職種においてこの特性は発揮されます。実際に回避型スタイルの人は専門的な能力においては一流の技術の持ち主であることが多いのです。