副腎疲労 症状

副腎疲労に陥るとどのような症状がでるのでしょうか。副腎疲労の原因は一言でいうとストレスです。

仕事や人間関係、良くない食べ物、けが、病気、気候、騒音や不眠…私たちが意識しているかどうかにかかわりなく、私たちの身体は様々なストレスと戦っています。

慢性的な疲労感

生活の中であまりにもストレスが多いと、副腎はストレスに負けてしまい、ストレスに対処するホルモン「コルチゾール」の分泌低下を招いてしまいます。

副腎疲労の一番の特徴は、慢性的な疲労感です。この疲労感というのは数値で測れないため、本人にしかわかりません。

副腎の機能が低下しているのであって、身体の他の部分を検査しても異常がありません。ですから、本人がいくら疲労感を訴えたところで、「異常なし・原因不明」となってしまうのです。

疲労度が増してくると、会社に行けなくなったり、休みの日は一日中疲れて寝ているといった状態になります。一日寝たからといって元気いっぱいになるわけではないところも特徴です。

またコルチゾールの量が低下し、ストレスと戦えない身体になっていますから、免疫力が落ちます。

免疫力が低下するので、風邪にかかりやすくなり、怪我が治りにくかったり、アトピーや喘息などのアレルギー反応が出やすくなったりします。

脳の中枢神経も影響を受けるようで、睡眠障害が起きたり、うつ症状が出たり、感情の起伏が激しくなったり、思考力や記憶力が低下するといった症状が出ます。

コルチゾールは血糖値にも関係しているようで、少ないと低血糖症になり、無性に甘いものが食べたくなります。

コーヒーやコーラなどに入っているカフェインは一時的に副腎を過剰に刺激してコルチゾールを出させるので、元気を得るためにカフェインを取り入れたくなります。

塩辛いものが食べたくなる 性欲低下 PMSや更年期症状の悪化

また副腎の疲労はコルチゾール以外のホルモン分泌の低下も引き起こします。そのひとつであるアルドステロンが分泌されないとナトリウムやカリウムが体から尿と一緒に出て行ってしまいます。

それを補充するために脳は塩辛いものを取り入れるよう指令を出します。結果として、ポテトチップスなどの塩辛いものを欲するという症状も表れます。

副腎はストレスに対処するためにコルチゾールを最優先して生産しますから、他のホルモンの生産が間に合いません。

副腎が分泌しているホルモンの一つにDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)がありますが、これは性欲を刺激する性ホルモンです。

DHEAが減少すると、性欲低下を生じさせます。これに伴い、性に関してほとんど関心を示さなくなるという症状も出ます。

性ホルモンの減少は性欲低下だけでなく、PMS(月経前症候群)や更年期の症状悪化も引き起こします。このように、副腎疲労には多くの不快な症状があるのです。

副腎疲労は病気と認定されていない

副腎が疲労すると身体にさまざまな不調が表れますが、今のところ正式に病気とは認められていません。

ですから、日本においてはそのための検査法は一般の病院には存在しません。最近になって、ようやく副腎疲労を治療することのできる専門外来ができました。

しかし、その数は日本全国でも指折り数える程度で、近所のかかりつけの病院で…というわけにはいきません。

今のところ、副腎疲労の専門病院は都心部にあるので、診察・検査してもらおうと思えば、往復の道のりを考えるとかなりの時間が取られるかもしれません。

加えて、病気として正式に認められてないので、残念ながら保険適用外の治療検査になり、金銭的な負担が大きいです。海外では、血清、唾液、尿を調べて、体内で働くコルチゾールの状態を調べることができます。

その人のコルチゾールの時間帯ごとの分泌量、1日の総生産量、ストレスの状況を把握した上で総合的に診断して治療方針を決めます。

日本においてもそうしたことができればいいのですが、多くの人にとって現在のところ難しいようです。

自分にできることを調べて行う

「自宅の近くに副腎疲労を診てくれる病院がない」といった場合はどうしたらよいでしょうか。

『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい 9割の医者が知らないストレス社会の新病』の著者である本間龍介医師は「副腎疲労は病気ではないので、医者の力が不要なケースが大多数です」と述べておられます。

また、「しつこい疲れは副腎疲労が原因だった ストレスに勝つホルモンのつくりかた」の著者である本間良子医師も、「もしあなたや、あなたの大切な人がアドレナル・ファティーグ(英語で副腎疲労の意味)の可能性があったとしても、悲観することはまったくありません。一番伝えたいのは、アドレナル・ファティーグは自分自身の力で治せるということです。あなた自身が実行し、あるいは、あなたの大切な人をサポートしてあげることで、副腎の健康は必ず回復します」と述べておられます。

専門医がこのように述べておられるのは本当に心強いことです。完治までに早くても3ヶ月、長いと2年ほどかかる可能性がありますが、治るというのはうれしいことです。改善の兆しは少しずつ見えるので、あせらないことが大切です。

副腎疲労回復のために、基本的にはストレスを減らすことや食べ物・飲み物に気を遣うこと、睡眠などの生活習慣の改善などが対策として取り組むべき事柄です。

また、一般的にこの副腎疲労になりやすい性格として、「頑張り屋さん」、「完璧主義」、「白黒はっきりさせたがる」、「責任感が強い」、「生真面目」、「いつも我慢している」、「向上心が強い」といったようなものが挙げられています。ですから、食べるものや生活習慣だけでなく、自分自身の考え方や見方なども調整が必要かもしれません。