ADHDの症状 衝動性と先延ばし

Suddenly

衝動性

衝動性はADHDの症状の中でも生涯にわたって続くもので、しばしば非常に深刻かつ危険な影響を本人や周囲に与えます。

会話をしていても、会議中の静かな時でも、その時の思いつきでパッと発言したり、行動したりします。TPO(時と場所と場合にピッタリの方法)をわきまえた言動を苦手とします。

このため、場の空気を読めない発言を連発して周りをヒヤヒヤさせたり、ひんしゅくを買ったり、相手を傷つけたりします。

言葉だけでなく、衝動性は行動にも現れます。思いつきのままに衝動買いしたり、ギャンブルで大損をしたり、たびたび交通事故を起こします。

異性ともその場の成り行きで性関係をもってしまうことがあり、それが浮気や不倫となったり、性病や妊娠のリスクの高くなります。

大人のADHDの場合、このように思いつきで突然に行動してしまうため、容易に周囲の信頼を失ってしまいます。そして、人間関係のトラブルも抱えがちです。

突飛で無思慮な言動が多いのは家庭でも同様です。そのため、配偶者や親子間でうまくいかないことが多く、残念ながら離婚率が高いのも現状です。家庭内暴力や児童虐待に至るケースもあります。

原因

このADHDの衝動性に関しては、脳内で分泌されるドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質のうち、特にセロトニンが不足し、衝動や欲望をコントロールできなくなるのが原因ではないかと考えられています。

そのため、アルコールや薬物などの依存症に陥る可能性が高くなります。脳内セロトニンの不足がひどくなるとうつ病になりやすくなるともいわれています。

先延ばし傾向

ADHDでは、子供の頃からやるべき事を何でも先延ばしにする傾向があります。ADHDの「先延ばし傾向」には次のような原因があるとされます。

(1)自分のやるべき事をすぐに忘れてしまう

(2)自分が関心のない新しいことへの心理的抵抗や不安が強い

(3)自分の興味や関心の向いたことを優先してしまう

結果として、最低限やるべきことさえできていなかったり、嫌いなこと、不得意なことがどんどん先延ばしになってしまうのです。

これは、仕事をするにも家事をするにも支障が生じます。やるべき事が先延ばしにされ、山積みになっています。

優先順位をつけるのが大の苦手なので、何から手をつけたらよいか混乱し、全部を思いつきのままに同時進行で進めようとするので、いつまでたってもやるべきことが終わりません。

このため、しばしば仕事の期限に間に合わなかったり、支払い期限を過ぎてしまったり、約束をすっぽかしたりします。

結果として、周囲の信頼を失ってしまいます。本人がわざとしているわけでもなく、悪気があるわけでもないので、周囲のマイナスの評価は本人が落ち込んでしまう原因となります。