統合失調症 支え方

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統合失調症の人をどのように支えてゆくことができるでしょうか。支え方は時期によって変わってきます。

急性期の支え方

急性期というのは、統合失調症真っ只中のことで、幻覚や妄想が強く出現し、すっかり混乱している時期のことです。

この時期には、患者本人の理性が低下し、現実認知が歪んでしまうことが度々生じます。ですから、他人にとっては何でもないような事であっても、本人にすればとても強烈な印象を受けたり、過度に感情をかき乱してしまうことがあります。

患者は話せば話すほど内容が支離滅裂になり、聞いている側も本人も何がなんだかわからなくなります。サポートする側には多大の辛抱が求められるかもしれませんが、感情的に反応せず、常に真っ白な気持ちで向き合う心構えが必要です。

否定したくなる気持ちを抑え、少しでも良い点を見つけて肯定してあげることにより、この時期に必要な安心感を与えることができます。支える側には常に肯定しようとする気持ちがあることが大切です。

回復期の支え方

急性期が過ぎ、快方へ向かい始めると、支離滅裂だった話の内容もまとまりができ、なんとか本人の言いたいことが理解できるようになってきます。表情や口調も以前に比べると穏やかになります。

この時期に心がけたいサポートとしては、とにかく急ぎ過ぎないことです。回復を願うあまり、知らないうちに患者本人にも圧力になっていたり、患者自身も早まった行動をとりがちなので、ここははやる気持ちを抑えることが大切です。

急ぎ過ぎないことにより、回復のための時間を十分にとることができ、長い目で見た時に予後が良いという喜ばしい結果を刈り取ることができるのです。

患者本人がしばしの間失われていたこちら側の世界で再び楽しみや喜びを見いだせるように、ゆっくりと休養しながらも、関心のある事柄や楽しめることを一緒に探したり、ささやかな喜びを共有したりしてあげることができます。

安定期へ

無事に回復期を乗り越えると安定し、通常の生活へともどってゆきます。ここでも現実に沿った目標や期待を持つことが一つの鍵となります。

中には就労できるほどに回復する人もいますが、就職ばかりに目標を置いてしまうと、うまくいかなかったときに過酷な現実と向き合わなければならなくなります。

今は、あまりにも就労環境が過酷な時代で、健康で元気な人であっても就職し、継続してゆくのはなかなか難しいのが現状です。賃金をもらって働くことが唯一の労働ではなく、様々な働き方があることを知っておくのは無駄に落胆しない助けになります。

たとえば、掃除ができる、料理が作れる、親の介護ができる、そういった身の回りのことができるのも役立ちます。自分自身の役に立つ、人の役に立つという思いは有用感を高め、自尊心につながってゆきます。

再発の可能性のある疾患なので、医師とよく相談し、その意向によく従い、服薬や通院を求められている限り行なうようにしましょう。そうするなら、勝手に服薬や通院をやめてしまった時より再発の可能性は低くなるのです。